MOT 働きながら技術経営が学べる1年制大学院 日本工大MOT

ビジネス・アンド・システムインテグレーション

  • Business and system integration
担当教員 湯野川 恵美 専任・客員 客員 単位数 2単位
開講学期 秋学期 開講曜日・時限 水曜日 1時限
位置づけ 知識関連分野 応用段階
科目紹介
科目の重要性・
必要性
本授業は、既にビジネスと切っては切り離せないITシステムの構築についての考え方、進め方、実務的なルールや留意点について学ぶことができる。経営に役立つITシステムを創るためには、経営課題を明らかにし、ITをどのようにして構築し活用するかが大切で、大きな投資を必要とするITシステムの構築は、経営に大きなインパクトを与える事項である。この講座を通して、形がないITシステム全般についての理解を深め、発注者も受注者もそれぞれの実務に役立てることができる。
科目の目的 ビジネスに役立つITシステムを創るために発注者側と受注者側が何をするべきか理解する。
プロジェクトマネジメントの実践的な体系であるP2M(Project & Program Management)を用いて、経営に役立つITシステムを企画し、計画し、プロジェクトを実践し、成功に導いていく方法について学んでいく。P2Mのスキームモデル、プロジェクトライフサイクル等を理解してITプロジェクトが発注者側とは受注者側の双方にメリットを生み出しビジネスに貢献していくことを目的にしている。
到達目標 ビジネスの問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法について、課題を通して実践できることを到達目標としている。その一連のプロセスについては、演習と課題の発表をとおして学んでいく。
この講座を通して、ITシステムを構築する際には全体最適な考え方で、発注者も受注者も双方が理解を深め力を合わせていくことが重要であることを実感してほしい。
本講座では主に以下の5つのポイントを理解してほしい。
1)事業価値をあげるITシステムとはどのようなシステムか話し合い理解を深める
2)問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法について演習を通して理解する
3)ITシステムの企画から設計、開発、運用、保守までの流れについて、講義を通して理解する
4)ITシステムの発注時に作成するRFP(提案依頼書)の作成方法と評価・契約の実務について理解する
5)RFPを受けて受注者側が提案書をどのように作成していくのか講義を通して理解する

それぞれの実務においての課題を話し合いITシステムを構想できる。開発の進め方について理解を深め、プロジェクトの立上げ、契約、プロジェクト管理、ドキュメンテーション、コミュニケーションの留意点などを講義を通して身につける。ITのシステムをそれぞれの立場で企画したり、提案ができるようになる。
受講してもらいたい
院生
ビジネスを企画する上でITシステムは重要だと考えている方や、ITシステムを受注し開発に関わる可能性のある方、経営改革にITシステムを使いたい経営部門の方、IT業界に興味がある方
授業計画
1回 予習・復習 本講座に期待していることやITシステムに対してのイメージについて考えておいてください
授業内容 講義の進め方と注意/ITシステムと事業価値について
2回 予習・復習 事前配布資料の予習
授業内容 事業価値を創造するITシステム
ゲストスピーカーとして 中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール) 
山本 秀男 教授をお招きして、事業価値とITシステムの関係について 議論する。
3回 予習・復習 講義内容を復習
授業内容 ITプロジェクトはなぜ失敗するのか
ITシステムの失敗とは何か、JUAS(社団法人日本情報システム・ユーザー協会)のレポート等から学ぶ。
ITシステムの品質についての考え方や品質がどのようにビジネスに影響するか理解を深める。
近年のユーザのIT投資動向などについても解説する。
4回 予習・復習 講義内容を復習
授業内容 共通フレーム2013の概要
共通フレームとはなにか、共通フレーム2013の経緯とプロセスの重要性、共通フレームの特徴について学ぶ、また、共通フレーム2007との差異.についても解説しながら、ITシステムの進め方について学ぶ。
5回 予習・復習 講義内容を復習
授業内容 ビジネス企画とITプロジェクトの関係
ビジネスプラン=事業企画の立て方についてその概要を学ぶ。
企画書に必要な要素とその見つけ方、そして事業計画に基づいてITプロジェクトが立ち上がることを学ぶ。架空の企業をモデルにビジネスプランについて具体的な作成方法を学ぶ。
6回 予習・復習 自社の企業の課題をみつけ、掘り下げ、その真因をみつける。課題のツリーを作成する。第7回で発表する準備
授業内容 課題の抽出とシステムによる対応
P2Mのスキームモデルで用いるプロファイリングやシステムズアプローチなど問題を洗い出し、その中から課題を抽出していく方法について学ぶ。現状のシステムの問題点を洗い出すためにどのような手順で課題を洗い出し、施策を導き出すか、架空の企業をモデルに学習する。
7回 予習・復習 例題から課題を掘り下げ、対策をまとめ、プレゼンテーションを作成する。課題は、発表日前日までにメールで提出する。
授業内容 第6回で解説した課題について、各自が作成したプレゼンテーションの発表会を行う。
8回 予習・復習 講義内容を復習
授業内容 様々なITシステムの開発の特徴について
ITシステムといっても、様々な開発の種類があり、携わるエンジニアも異なることを具体例をあげながら学ぶ。パッケージやクラウドの場合にどのような進め方になるのか解説する。
9回 予習・復習 講義内容を復習
授業内容 要求定義と要件定義、システム開発の概要
発注者側の要求定義から、受注者側の要件定義の進め方について、発注者側の課題の明確化手法について、企画プロセス、要件定義プロセスの進め方について学ぶ。
10回 予習・復習 講義内容を復習。
授業内容 発注側と受注側からみたシステム開発の流れ
開発の進め方と発注者側と受注者側のコスや期間に対しての考え方の相違点とコミュニケーションについてポイントを学ぶ。フェーズの概念、プロジェクト管理について理解する。
ITシステムの開発のながれを理解したうえで、最終回に発表して頂く課題について説明する。
11回 予習・復習 講義内容を復習。
授業内容 発注側の要求定義(RFP)の作り方
要求定義はどうして必要か、どのような内容をどのようにまとめて作成するべきか、業務要件のまとめ方とRFPで伝えなければならないポイントを学ぶ。具体的にビジネスを企画したい学生がいれば、ヒアリングを行ないRFPを作成する演習を行う。
12回 予習・復習 講義内容を復習。本講座の最終レポートをRFPで作成する方はこの講座の後でRFPを作成して次回の講義で発表することができる。
授業内容 提案書作成の実務
受注者側が要求定義書(RFP)を受け取った後、でどのようにして提案書を作成していくのか、構成、ドキュメント形式、書くべき内容など提案書の作り方を具体的に学ぶ。
前回の講義で作成したRFPの発表を行う。
13回 予習・復習 講義内容を復習。最終回のプレゼンテーションの準備。
授業内容 システム化計画・プロジェクトプランニングの実務
WBS(Work Breakdown Structure)の作成からリソースプランニング、見積、スケジューリング、リスクプランについて目的と実施方法、ポイントを説明する。プロジェクトキックオフの目的を理解し、実務について学ぶ。
14回 予習・復習 講義内容を復習。
授業内容 ITシステムを開発する際の発注者と受注者のコミュニケーション
ゲストスピーカーとして 東京工業大学大学院総合理工学研究科  吉川 厚 連携教授をお迎えしてITシステムのこれからについて学ぶ。
15回 予習・復習 講義内容を復習。最終回のプレゼンテーションの提出は、前日までメールでの提出とする。
授業内容 まとめ
作成した提案依頼書・提案書の発表を行う。質疑応答を行う。
本講座のまとめと復習
授業方法 パワーポイント資料による授業を主体とし、演習を通して実践力が自然に身につくように構成を工夫している。講義の内容にあった外部講師による授業を途中2回ほど予定している。
テキスト 講師作成のパワーポイント資料を毎回配布する。
参考図書 「イノベーションを確実に遂行する 実践プログラムマネジメント」日刊工業新聞社
吉田 邦夫 (著), 山本 秀男 (著)
ISBN-13: 978-4526072277
「SECBOOKS 共通フレーム2013 」
独立行政法人情報処理推進機構 (著, 編集)
ISBN-13: 978-4905318194
「プロジェクト・バランス・スコアカード」生産性出版
小原 重信, 浅田 孝幸, 鈴木 研一(編)
ISBN-13: 978-4820117810
成績評価
評価の視点 評価
ウェイト
備考
中間レポート1回
ビジネスの問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法について、架空の会社を例にした課題を通してまとめさせることで、講義で理解したことが実践できることを評価する
30 %
最終レポート1回
ITシステムの企画から設計、開発、運用、保守までの流れについて、講義を通して理解し、ITシステムの発注時に作成するRFP(提案依頼書)の作成が出来作成できること。受注者側であれば、RFPを受けて提案書を作成できること。講義を通して理解していることを評価する
30 %
授業内での演習の発表、授業での発言
15回の講義を通して以下の5つのポイントについて理解が深まるように積極的に発言し、参加していたか。
・事業価値をあげるITシステムとはどのようなシステムかについての理解
・ITシステムの企画から設計、開発、運用、保守までの流れについての理解
・問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法についての理解
・ITシステムの発注時に作成するRFP(提案依頼書)の作成方法と評価・契約の実務についての理解
・RFPを受けて受注者側が提案書をどのように作成していくのかについての理解
ITシステムをどのように企画し、創り、ビジネスの価値を向上させていくかがこの講義のテーマであるので、そのテーマについてそれぞれの立場で、積極的な意見交換を行って頂くことその参加姿勢を評価する。
40 % 必須ではないが、以下の講座を受講されていると理解が深まるものと思われる。
「プログラムマネジメント」、武富為嗣教授「プロジェクト&プログラムマネジメントの基礎」「改革推進プログラムマネジメント」
合計 100%  
受講生へ システム開発に関係した職業の方と関係のない職業の方が講義で理解を深めることが出来るのが、この科目の面白い所ですので、ぜひ、いろいろな立場でご参加頂き、授業を活性化して頂ければと思います。
また、近年「コンピュテーショナル・シンキング」の必要性についていわれていますが、プログラマーの思考法を非プログラマーが学び、ビジネスや問題解決に役立てる「コンピュテーショナル・シンキング」と呼ばれる考え方についてもこの講義をとおして触れることができます。
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