MOT 働きながら技術経営が学べる1年制大学院 日本工大MOT

【No.19】変革型経営リーダーとして飛翔する為に

NIT MOT Letter

No.19 / 水澤 直哉(専任教授)

 

変革型経営リーダーとして飛翔する為に

 

過去の成功体験の延長線上に事業の未来が描きれない変革の時代、かつての常識や過去の成功体験こそが成長の制約条件になっていたり、今までのマネジメントに対する価値観が時代の変化の中で不適合になり、自社内部の常識が顧客の非常識となる“負のスパイラルの慣性”に陥るリスクが増大している。ICT化の進展と供給過剰の中で、顧客欲求の本音の進化のスピードの方が、内部の意識変革のスピードよりも早い時代となり、今までのやり方の踏襲こそが、事業を危うくすると言っても過言ではない。従って、今までの常識や慣性を果敢に問い直し、新たな前提を置いた上で、事業成長に向けた変革課題を打ち出し、課題解決に向けた有効な戦略立案と変革推進を実践して行く事が、未来を拓く経営リーダーに求められている。

具体的には、誰に聞いても唯一の正解はなく、どこをみても状況は曖昧、そして、企業の内部の基準とは無関係に激変する経営環境の中、変革の時代を拓いて行く経営リーダーには以下の四つの要件が統合している状態が求められている。      

正に“変革型経営リーダー”としての活躍する要件である:

 

①  自らの存在を賭けて、子や孫に残したい豊かな未来社会像をビジョンとして描け、事業家としての志が明確である、

 (戦略的にビジョンを構築する)

 ②  そのビジョン実現に向け確固たる戦略が描け、その戦略が成功の決め手によって裏打ちされている、

 (差別化の決め手が打ち出せる)

 ③  立案した戦略に現場の魂を入れ、戦略推進に向け現場を動機付け人心を統合する

リーダーシップが執れる,

 (マネジメントの体制を磐石にし、成功を必然化する)

④ そして、志と戦略が数字で表現でき、自分の言葉で魅力的に表現できる、

 (経営意思決定に向け、経営会計が活用できる)

 

上記四要件の同時達成を実現する事こそが、グローバルに活躍出来る変革型経営リーダーとして飛翔する為の土台と前提となる。当大学院の価値創造戦略(マーケティングの本質)の講義では、その実現に向け、院生諸君に研鑚を積んで頂いている。

 尚、今回の寄稿では、経営リーダーを育成する際に大切にしている20の名言と、10のGlobal Leadership Competencyを以下にご紹介する事とする。今後のリーダーシップ向上の参考にして頂ければ幸いである:

 

リーダーシップ20の名言(20 Leadership Insights

1. Leadership is influence.

 (リーダーシップとは影響力である)

2. Real leaders are ordinary people with extraordinary determination.

 (真のリーダーとは、普通の人だが、非凡な決意を持っている人である)         

3. Failing organizations are usually over-managed and under-led.

 (機能していない組織とは通常、管理過多となっておりリーダーシップの発揮が弱い)

4. Leadership is the capacity to translate vision into reality.

 (リーダーシップとはビジョンを実現する力量のことである)

5. A leader is a dealer in hope.

 (リーダーとは、人々に希望を与える人である)

6. The essence of leadership is a vision you articulate clearly and forcefully on every occasion.

 (リーダーシップの本質とは、機会あるごとに、明確に且つ力強くビジョンを語る事である)

7. Vision is the art of seeing things invisible.

 (ビジョンとは見えないものを見る力である)

8. The ultimate leader is one who is willing to develop people to the point that they eventually surpass him or her in knowledge and ability.

 (究極的なリーダーとは、知識、能力において、自分よりも優秀な部下を意欲的に育てている人のことである)

9. The leader who cannot see the ultimate becomes a slave to the immediate.

 (究極の状態が見えないリーダーは、目先のことに追われそれで精一杯である)

10. A leader must be big enough to admit his mistakes, smart enough to profit from them, and strong enough to correct them.

 (リーダーとは、誤りを認める心の広さがあり、誤りから学ぶ知恵が豊かで、誤りを自ら正す強い意思がなくてはならない)

11. When the best leader’s work is done, the people say, “We’ve done it ourselves!”

 (最高のリーダーの下では、成果が出た時に、部下自身が“我々がやったのだ!”と言うものだ) 

12. Learn to say “No” to the good so you can say “Yes” to the best.

 (最高を目指すなら、その他の誘惑には目を向けない事が重要だ)

13. The Manager says, ”Go”- the Leader says ,“Let’s go.”

 (管理者は行け“と命令するが、リーダーは”一緒に行こう!“と号令をかける)

14. True leadership must be for the benefit of the followers, not the enrichment of the leaders.

 (真のリーダーシップとは、リーダーの為ではなく、フォロワーの為に発揮されるべきものである)

15. Again and again, the impossible problem is solved when we see that the problem is only a tough decision waiting to be made.

 (一見困難に見える問題も、意思決定こそが解決の決め手である事が多い)

16. A leader’s success is largely determined by the ability to motivate others.

 (リーダーの成功とは、人々のやる気に火を灯す力によって決まるものである)

17. One of the tests of leadership is the ability to recognize a problem before it becomes an emergency. 

 (緊急事態に発展する前に問題を見抜く力量は、リーダーシップが試される一つの局面である)

18. The size of a leader is determined by the depth of his convictions, the height of his ambitions, the breadth of his vision, and the reach of his love.

 (リーダーの度量は、決意の深さ、志の高さ、ビジョンの大きさ、そして愛情の広さによって決まる)

19. Vision without action is a daydream.  Action without vision is a nightmare!

 (行動なきビジョンは白日夢にすぎない。しかし、ビジョンなき行動は悪夢である!)

20. Failure is only the opportunity to begin again more intelligently.

 (失敗とは、より賢く再挑戦する機会にすぎない)

                                Naoya Mizusawa




10 Key Behaviors That Define Great Global Leaders

(SCOPE)

 

Seeing Differences 違いに目を向ける

 

1) Cultural Self-Awareness(自文化に関する自己認知)

2) Invite the Unknown(現地の文化や市場環境の未知の部分を探求する)

 

 Closing the Gap :ギャップを埋める   

3) Results through Relationships(人間関係構築を通じた長期的な成果)

 

4) Frame-Shifting(ものの見方・考え方、スタイルの転換)

 

 Opening the System:システムを開く

 

5) Expand Ownership(権限移譲を通じ、主体的に取り組ませる)

6) Develop Future Leaders(将来の経営リーダーを育成する)

   

Preserving Balance :バランスを維持する

7) Adapt and Add Value(異文化への適応と付加価値の提供)

8) Core Value & Flexibility(揺るぎない価値観と柔軟性)

 

Establishing Solutions  :解決策を打ち出す

 9) Influence Across Boundaries(部門や事業を超えた影響力)

10) Third-Way Solutions(発展的な次元の高い第三の解決策)

 

出典:“What is global leadership?”(Ernest Gundling)

 

日本工業大学大学院技術経営研究科 教授

 

 

水澤 直哉


 

 

水澤 直哉(専任教授)

 

 

次号(No.20)は 平川 淳 教授 が執筆予定です。

 

 

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