Basic of Management of Technology for SMEs
皆さんは組織の中で個人として活動するのに加え、何らかの形でチームや組織をリードしその経営に携わる役割も担っている。組織(企業・部署・チーム)の経営はその方針として戦略を描き、人モノ金情報といった経営資源をプロセスや組織を通じ有効に活用し、戦略を実現することで成果を上げる、といったサイクルで廻っている。技術経営としては、技術を活かしイノベーションを重視した価値創造と、これら組織経営のサイクルをどう組み合わせることが出来るかが重要となる。
技術は広義には知識の体系である。知識を活かした価値創造と組織経営として、技術経営は全ての人に関わってくる。この技術経営の主要な項目を体系的に理解し、皆さんの現在そして将来の役割に合った活動に如何に活かしていくかを学ぶ事が大切である。
技術経営の主要な項目について、専任教員による理論や考え方の説明と修了生教員(MOT見聞録著者)の個人・チーム・組織での実践事例をセットで説明しディスカッションする。これにより技術経営の全体像とその実践例を理解し、自分の役割に当てはめて考えることが出来るようにする。
各回の授業では技術経営の主要な項目を対比する形で説明する(例マーケティングとイノベーション)。これら項目について他の項目との関連を踏まえて説明できるようになる事、さらにそれを自分の組織や役割に当てはめ実際の問題の把握やその解決策を記述出来るようになる事を目指す。
中小企業技術経営コースを問わず技術経営全般の理解を深めたい院生。
予習:大学院に入学した思い・志と、学びたいこと実現したいことを再確認(授業でそれぞれ紹介)。
復習:それをレポートとしてまとめる(小課題:レポート作成の基本の確認)
<技術経営の全体像>
有
全体へのフィードバック
連続授業のため前回と同じ。
予習:経営とは何かを考えてみる。担当者であっても経営の視点は必要か。
復習:自分として考える自組織のミッション・ビジョン・バリューを検討する。
<歴史で紐解く戦略論>
連続授業のため前回と同じ。
予習:自分は儲かる機会と強みでの差別化どちらを選ぶか?
復習:自組織の機会を整理し、SWOTと5Fを検討する。
<ポジショニングとコアコンピタンス>
連続授業のため前回と同じ。
予習:技能と技術は何が違うか。
復習:自組織の強い技術とは何かを考えてみる。
<技術のマネジメントと経営>
連続授業のため前回と同じ。
予習:自事業の顧客へ提供する価値は何か、価値をもっとも生み出している業務は?
復習:自事業の機能と事業のバリューチェーンと、プラットフォームを検討する。これまでの課題の中間提出。
<バリューチェーンとプラットフォーム>
連続授業のため前回と同じ。
有
個別フィードバック
予習:マーケティングとイノベーションはどう違うか?
復習:自事業で強化すべきマーケティングとイノベーション活動を検討する。次回の国会図書館訪問に向けて身の回りの問題について何を情報収集するかを考えてみる、
<マーケティングとイノベーション>
連続授業のため前回と同じ。
予習:リーダーとマネージャーの違いは何かを考えてみる。国会図書館訪問の準備。
復習:自組織と計画・評価の仕組み。自分が強化したいMOTリーダーの基本知識・スキル・行動を考えてみる。
<仮説・情報収集・検証サイクル>
国会図書館訪問で仮説検証のための情報収集を体感する。
連続授業のため前回と同じ。
<人と組織のマネジメント>
予習:これまで解らなかったこと、ピンとこなかったことは何か?
復習(期末課題):課題シートの作成。
全体まとめ。M-SPRO-V フレームワーク紹介。ものづくりの本質的意味。
修了生教員:NB社の課題シートの事例紹介。
技術経営の要点とMOTリーダーの知識・スキル・行動特性について。
有
個別フィードバック
予習に基づくディスカッションで問題意識を持ち、専任教員による理論・手法の説明と、修了生教員が自身と企業(NB社)の事例紹介を行う。このステップを繰り返すことで実践のイメージを持つ。加えて授業の最後に関連する最近のトピックスを紹介する。この内容を2コマつづきの授業として実施。また毎回の授業で中小企業の特徴を活かす切り口を紹介。
情報収集や仮説検証の具体的な活動イメージとして、国会図書館を訪問し文献調査を体験する。
毎回パワーポイント形式の資料を配布。
(この授業では、修了生教員のテキストを除き、事前にテキストを電子ファイルで提供。紙のテキストが必要な受講生は各自プリントのこと)
授業で適宜紹介。
中間・期末課題による理解と自社への適用の評価。
60 %
中間・期末課題レポートで技術経営の主要項目を個別にまた全体のストーリーとして理解して適用出来ているか。
授業への参画姿勢の評価。
40 %
予習や復習の実施(内容は問わない)。ディスカッションへの参画。中間・期末課題レポートへの取り組み。その他貢献。
専任教員の理論・手法と修了生教員の実践事例をタイアップさせる授業はユニークな授業と言える。特段の準備は必要ないが、授業で紹介する書籍のうち1冊は読み理論・手法の背景を深く理解して欲しい。
略語(これを理解・活用できるようにすることが授業の目的の一つでもある)
PEST:Politics,Economy,Society,Technology、 3C:Customer,Competitor,Company、 STP:Segmentation, Targeting,Positioning、4P:Product,Price,Place, Promotion、SWOT:Strength, Weakness,Opportunity, Threat、KFS:Key Factor for Success、M-SPRO-V:Mission-Strategy.Process,Resource,Organization-Value)