New business by utilizing external resources
高度技術が求められるようになった中小企業では、外部のヒト、カネ、モノ、技術などの経営資源の活用が大きな課題となっている。また、多くの中小企業は従来の主たる取引顧客・業種の市場成熟、グローバル化によって、新事業分野の創造(第二創業)が課題となっている。こうした外部資源の活用、新事業分野の創造は、日本の中小企業の共通的課題であり、かかる事項に関する知見を持つ人材育成が求められている。
本科目は、基礎段階の「中小企業の成長とイノベーション」(春学期)を踏まえ、応用段階として、実際の起業や第二創業をテーマに新事業のあり方を検討する。とくに、起業者、中小企業においては外部資源の活用が重要となり、外部資源とのネットワーク形成のあり方についても検討する。
本科目の授業では、アンゾフモデル(改良版)をベースに、新事業で成功するための新事業展開モデルと、その新事業を実現するための手段としてネットワーク活用方法について展開する。
受講生は、新事業創造のための手法を修得できるとともに、外部資源を活用するための産学官民連携、中小企業連携(異業種交流)、共同受注連携などネットワーク形成に関するノウハウを身につけることができる。また、公的資金を活用するための手続き、申請書の作成方法なども修得できる。
本科目は、起業者や中小企業の第二創業を考えている経営者、後継者、幹部社員、中小企業を対象にしたコンサルタント、支援者などに受講して頂きたい。
起業に関する文献で「起業」「第二創業」に関する理解を深めておく。
起業、第二創業の基本的認識
起業、第二創業に関する実態と課題を確認するとともに、アンゾフモデルの構造を把握しておく。
新事業における新市場と新技術
アンゾフモデルの理解を深めるとともに、そのモデルを適用する事例企業の情報収集し新事業の変遷の実態を把握しておく。
新事業の事例と討議
事例企業の第二創業の流れを確認するとともに、次回の授業で展開するスモールワールドに関する事前勉強をしておく。
人的ネットワークとスモールワールド
スモールワークドの現実への適用を確認するとともに、ネットワーク構造に関する基礎知識を勉強しておく。
ネットワークの構造
ネットワーク構造の基本を確認するとともに、その構造を現実の連携を対象に適用範囲を考えておく。
ネットワークを利用した事業形態
有
その他
課題提出者のプレゼンを踏まえてコメント
多様な連携の現状と課題を確認するとともに、新事業における研究開発の進め方について勉強しておく。
新事業のためのシーズ主導とニーズ主導の研究開発
シーズ主導とニーズ主導の特長と課題を確認するとともに、産学官民の共同研究開発に関する事例を勉強しておく。
新事業のための産学官民による共同開発
産学官民の共同研究の特長と課題を確認するとともに、中小企業の業態に関する事前知識を習得しておく。
新事業のための業態開発
業態革新に関する特長と課題を確認するとともに、それらに関わる顧客開拓のあり方について事前勉強をしておく。
新事業のための新規顧客開拓モデル
新規顧客開拓モデルの現実への適用を確認するとともに、次回授業における事例企業の事前勉強を行う。
ネットワーク型新事業に関わる演習
有
その他
課題提出者のプレゼンを踏まえてコメント
事例企業の第二創業に関わる課題と克服手段を確認するとともに、次回授業における事例企業の事前勉強を行う。
起業に関わる新事業(演習:意見交換)
有
全体へのフィードバック
事例企業の第二創業に関わる課題と克服手段を確認するとともに、次回授業における事例企業の事前勉強を行う。
ネットワーク型新事業に関わる演習(演習2:事例説明)
有
その他
課題提出者のプレゼンを踏まえてコメント
事例企業の第二創業に関わる課題と克服手段を確認するとともに、次回授業における事例企業の事前勉強を行う。
ネットワーク型新事業創造(演習:意見交換)
有
全体へのフィードバック
課題提出者のプレゼンを踏まえてコメント
3つの事例の比較考察を行う、第二創業における課題と克服方法などの総括を行う。
まとめ
本科目は受講生の質問、意見を取り入れた双方向的な講義形態を採用している。また、自分の意見をレポートとしてまとめ発表する機会を多く設ける。
オリジナル資料を配布する。
その都度、配布資料に掲載、紹介する。
提出するレポートの内容
70 %
授業における質問・コメント内容、グループ演習におけるリーダー的役割・発表内容等の視点から評価。
30 %
新聞の産業・経済面(とくに、中小企業に関する記事)を事前に目を通して、近年の中小企業における動向、課題などの認識を深めておくこと。
受講生の意見を聞く、討議する時間を多く確保できるように努力します。
受講者が務める会社等の業種のバラツキに応じて若干の授業内容やゲストスピーカーを変更することもある。また、ゲストスピーカー(中小企業経営者)の都合によって講義日時が変更することもある。