ビジネス・アンド・システムインテグレーション PDF

Business and system integration

単位数

2単位

開講学期

秋学期

開講曜日・時限

水曜日 1・2時限目(隔週)

位置づけ

情報化分野 応用段階

科目紹介

科目の重要性・必要性

本講座は、既にビジネスと切っては切り離せないITシステムの構築についての考え方、進め方、実務的なルールや留意点を新しいIT技術の流れとともに学びます。近年のITシステムは、IOTやAI、ビックデータ、クラウドの活用などに伴い、「どのようにビジネスの付加価値をあげていくのか」がより重要となってきています。そういったDX(デジタルトランスフォーメーション)時代に向けて、ITシステムを創るために重要な要求定義とプロジェクトの立ち上げかた、進め方を学びます。大きな投資を必要とするITシステムの構築は、経営に大きなインパクトを与える事項です。この講座を通して、形がないITシステム全般についての理解を深め、発注者(ユーザ)も受注者(ITエンジニア、IT関係者)もそれぞれの実務に役立てて頂きたいと思います。

科目の目的

本科目の目的は、プロジェクトマネジメントの実践的な体系であるP2M(Project & Program Management)を用いて、ITシステムを企画、計画、構築し、プロジェクトを成功に導いていく方法論について学ぶことができます。具体的に以下の4つの目的があります。

  1. 近年のITシステムの流れ、経営にITシステムをどのように活かすか概要を理解する
  2. ビジネスの課題の洗い出しから、ゴールを定め、役立つITシステムのイメージを発注者側に伝える要求定義ができる
  3. 顧客の要求定義から、受注者側が役立つシステムを提案するプロセスを理解し、提案ができる
  4. 契約、受注のプロセスとプロジェクトの開発計画と進捗など顧客と開発側の情報共有について理解しプロジェクトが実施できる知識を得る

到達目標

P2Mのスキームモデル、プロジェクトライフサイクル等をもとにITプロジェクトが発注者側と受注者側の双方のビジネスに貢献できる学び(知見)を得ることが、本講座の目標となります。ビジネスの問題の洗い出しから課題まとめ、施策の立案方法について、課題を通して学び、一連のプロセスについて演習(ワーク)と課題の発表を通して体験し、体験をもとに自社のビジネスにも活かせるようになることを目標としています。具体的に以下のポイントについて理解と作業を通しての成果物の作成ができるようになります。

  1. 事業価値をあげるITシステムの活用方法。特に新しい技術(AIやIOT技術など)をどのように取り入れていくかを学ぶ
  2. 発注側として問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法について演習を通して学びRFP(提案依頼書)が作成できるようになること
  3. 受注者側としてRFPをもとに提案書を作成できるようになること
  4. ITシステムの発注時に重要な契約、その考え方について学ぶ

受講してもらいたい院生

発注側のプロジェクトを立ち上げ、ビジネスに役立つシステムの要求をまとめRFPを作成したい方。受注側として発注者の問題から課題を明らかにして、提案書を作成して発注者に選ばれ、プロジェクトの立上げていけるようになりたい方。
ビジネスを企画する上でITシステムは重要だと考えている方、ITシステムの開発に関わっておりその上流を目指す方など

授業計画

1 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

本講座に期待していることやITシステムに対してのイメージについて考えておいてください

授業内容

講義の進め方と注意/ITシステムと事業価値について全体の講義テーマについて話す

2 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。

授業内容

IOTとAIが拓く未来。DX(Digital Transformation)とは、デジタルテクノロジーの進化に伴い、私たちの日々の生活にも大きな変化が生まれている。AIやIOTが身近になってきた現代のシステムについて考察する

3 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

1回2回の講義内容を復習、SWOTなどの復習

授業内容

DX(デジタルトランスフォーメーション)時代のITシステム
ゲストスピーカーとして 中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール) 
山本 秀男 教授をお招きして、AI、IOT時代に現実のITシステムを組み込んだ、ビジネスモデルの作り方をビジネスモデルキャンパスを用いて解説して頂きます

4 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

3回と4回の講義の内容について復習

授業内容

ビジネス企画とITプロジェクトをつなぐ
ビジネスプラン=事業企画の立て方についてその概要をビジネスモデルキャンパスを用いて演習する。架空の企業、自社のビジネスをモデルにビジネスモデルキャンパスを作成するワークを行う。
企画書に必要な主要要素とその計画に基づいてITプロジェクトが立ち上がることを理解する。

5 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

自社・自組織などの企業の課題、お困りごとを考えてくる

授業内容

課題の抽出
P2Mのスキームモデルで用いるプロファイリングやシステムズアプローチなど問題を洗い出し、その中から課題を抽出していく方法について学ぶ。現状のシステムの問題点を洗い出すためにどのような手順で課題を洗い出し、施策を導き出すか、架空の企業をモデルに学習する。身近な課題の洗い出しとまとめ方を学ぶ

6 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

自社の企業の課題をみつけ、掘り下げ、その真因をみつける。課題のツリーを作成する。第7回で発表する準備

授業内容

課題の抽出とシステムによる対応
ITシステムの様々な開発の種類や携わるエンジニアについて学ぶ
クラウドやパッケージをベースに開発する場合の留意事項について学ぶ

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

7 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

例題から課題を掘り下げ、対策をまとめ、プレゼンテーションを作成する。
6回で提示した課題について7回で各自が発表するのでその準備

授業内容

第6回で提示した課題の抽出とシステムの対応についての課題を発表する
各自が作成したプレゼンテーションを発表する。それぞれの発表についての質問、課題の掘り下げ、まとめ方、具体的な対策などについて質疑応答しながら深めていく

8 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。

授業内容

システム開発の概要
発注者側の要求定義から、受注者側の要件定義の進め方について学ぶ。要求定義で使われる業務フローを実際に書いてみる。

9 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習

授業内容

プロジェクト管理と品質の考え方創り方
ITシステムの品質について、品質がどのようにビジネスに影響するか理解を深める

10 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。

授業内容

ITプロジェクトはなぜ失敗するか・共通フレーム2013の概要
ITシステムの失敗とは何か、JUAS(社団法人日本情報システム・ユーザー協会)のレポート等から学ぶ。ITシステムの品質についての考え方や品質がどのようにビジネスに影響するか理解を深め、共通フレームとはなにか、特徴と概要について学ぶ。
そして、ITプロジェクトの失敗と失敗しないプロジェクトは、どのようなプロジェクトか話し合う。

11 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

要求定義(RFP)のもとになるお困り事を見つけてくる

授業内容

要求定義作成の実務
開発の進め方と発注者側と受注者側のコストや期間に対しての考え方の相違とコミュニケーションについて学ぶ。要求定義書の作り方について学ぶ

12 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。

授業内容

提案依頼書(RFP)作成の実務
ビジネスモデルキャンパスや課題対策シートから、提案依頼書(RFP)を作成する流れについて実際に作成するワークを通して実習する

13 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。提案依頼書の作り方を復習しておく

授業内容

提案書作成の実務
受注者側が提案依頼書(RFP)を受け取った後、でどのようにして提案書を作成していくのか、構成、ドキュメント形式、書くべき内容など提案書の作り方を学ぶ

14 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。

授業内容

RFPから提案書を作成する流れについて13回に学んだ内容をふまえて、提案書を作成するワークを通して実習する。 

15 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

講義内容を復習。
提案依頼書・もしくは提案書を最終回のプレゼンテーション用に用意する

授業内容

まとめ
作成した提案書の発表を行う。質疑応答を行う。本講座のまとめと復習

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

授業方法

パワーポイント資料による授業を主体とし、演習を通して実践力が自然に身につくように構成を工夫している。講義の内容にあった外部講師による授業を途中2回ほど予定している。

テキスト

講師作成のパワーポイント資料を毎回配布する。

参考図書

  • 「イノベーションを確実に遂行する 実践プログラムマネジメント」日刊工業新聞社
    吉田 邦夫 (著),    山本 秀男 (著) 
    ISBN-13: 978-4526072277
  • 「SECBOOKS 共通フレーム2013 」
    独立行政法人情報処理推進機構 (著, 編集) 
    ISBN-13: 978-4905318194
  • 「プロジェクト・バランス・スコアカード」生産性出版
    小原 重信, 浅田 孝幸, 鈴木 研一(編)
    ISBN-13: 978-4820117810

成績評価

評価の視点
評価
ウェイト
備考

中間レポート1回

30 %

ビジネスの問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法について、架空の会社を例にした課題を通してまとめさせることで、講義で理解したことが実践できることを評価する

最終レポート1回

30 %

ITシステムの企画から設計、開発、運用、保守までの流れについて、講義を通して理解し、ITシステムの発注時に作成するRFP(提案依頼書)の作成が出来作成できること。受注者側であれば、RFPを受けて提案書を作成できること。講義を通して理解していることを評価する。 具体的に自社の問題を掘り下げた提案はポイントが高い。

授業内での演習の発表、授業での発言

40 %

15回の講義を通して以下の5つのポイントについて理解が深まるように積極的に発言し、参加していたか。 ・DX時代に向けてビジネスとITシステムとの関係性についての理解 ・ITシステムの企画から設計、開発、運用、保守までの流れについての理解 ・問題の洗い出しから課題のまとめ、施策の立案方法についての理解 ・ITシステムの発注時に作成するRFP(提案依頼書)の作成方法と評価・契約の実務についての理解 ・RFPを受けて受注者側が提案書をどのように作成していくのかについての理解 ITシステムをどのように企画し、創り、ビジネスの価値を向上させていくかがこの講義のテーマであるので、そのテーマについてそれぞれの立場で、積極的な意見交換を行って頂くことその参加姿勢を評価する。 必須ではないが、以下の講座を受講されていると理解が深まるものと思われる。 プロジェクトマネジメントコース分野 基礎段階 髙篠 昭夫教授(春学期)、応用段階 中村 明教授 (夏学期)

合計
100%

受講生へ授業科目のアピールポイント、必要な基礎となる科目の履修や知識・スキル

システム開発に関係した職業の方と関係のない職業の方が講義で理解を深めることが出来るのが、この科目の面白い所ですので、ぜひ、いろいろな立場でご参加頂き、授業を活性化して頂ければと思います。
また、近年「コンピュテーショナル・シンキング」の必要性についていわれていますが、プログラマーの思考法を非プログラマーが学び、ビジネスや問題解決に役立てる「コンピュテーショナル・シンキング」と呼ばれる考え方についてもこの講義をとおして学ぶことができます。AI・IOT時代、DX(デジタルトランスフォーメーション)に対応したビジネスを考え、企画し、システムを創っていく現場を体感しながら、学びを深めていただければ幸いです

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