New Product and Business Development
2単位
春学期
火曜日・土曜日
※開講時限は授業カレンダーをご参照ください
MOTの概念的理解 事業創造 応用段階
事業創造コース コース基本科目
本講義では、大まかな領域設定から、ゼロベースからのアイデア創出、ミッション、ビジョン、ステップ、組織、等をとおして、アイデアを新商品・事業として具現化するプロセスを習得する。特にゼロベースから考案する最初のアイデアが重要であり、「新たな領域設定をいかに具現化できるか」という不屈のマインドを持つことが必要となる(これは、既存事業の製品・市場展開においても同様に重要である)。くわえて、本講義では、いわゆる第二創業についても、その必然性と実例を学ぶ。講義で得た知見は、受講生の実務に応用される。なお、本課程は、はじめに「ネットワーク型新事業創造」、次に「新商品・事業開発法」(大まかな領域設定からのアプローチ)、最後に「ビジネスモデルとビジネスプラン」(具体的な領域設定からのアプローチ)が配置されており、本講義は二番目に履修が望ましい科目である。これら三科目を順序に受講することが、事業創造の修得には効果的である。
本講義は、アイデア創造を起点として、新事業のコンセプト化、成長ステップ、ミッション、ビジョン、組織形態、強み弱み、機会と脅威、新事業の評価、等の視点から新商品・事業開発法を学ぶことが出来る。座学で修得した基礎力は、受講生諸氏の自社ビジネスの創造に応用される。基礎と応用、この二点の修得と実践が本講義の目的である。
新商品・事業開発における一連の論理的展開および思考法を身に付け、基礎力となるフレームワークと、実務への応用力の修得を到達目標とする。
新商品・事業開発に興味がある、もしくは、苦心している院生であって、当該講座の基礎を理解し、みずからの実務へ応用し、事業の創造、発展を目指したいと考える方。なお、「ネットワーク型新事業創造」を受講していることが望ましい。
予習:新商品・事業開発についての疑問、学びたい点、身に着けたい能力、等を自分自身の経験も踏まえ、メモに作成して講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「なぜ新商品・事業開発が必要かA」
PPM、アンゾフ成長マトリックス、AKモデル等からの視点、そして講師の経験事例を踏まえ、ビジネスの流転と創造の必然性を認識し、その源泉として新商品・事業開発の存在意義を理解する。その上で、ゼロベースから考案した最初のアイデアが重要であり、「新たな領域設定をいかに具現化できるか」という不屈のマインドを持つことが必要となる。このマインドは、既存事業の製品・市場展開においても同様である。
有
個別フィードバック
予習:新商品・事業開発についての疑問、学びたい点、身に着けたい能力、等を自分自身の経験を踏まえ、メモに作成して講義に臨むこと。また、自己紹介を行うため、その準備のメモも作成すること。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「なぜ新商品・事業開発が必要かB」
前回講義を踏まえ、受講生の自己紹介、本講義で学びたいこと、新商品・事業開発に関する実務上の疑問や悩み、等を発表する。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等において、アイデア創出がどのような考え方、ヒントで行われているか、メモを作成し、講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「アイデア創出A」
アイデア創出は論理的思考がヒントとなるが、論理は連続性、思考は不連続性である。その他、記号論など古典哲学からも、アイデア創出のための考え方とヒント、手がかりを学ぶ。その上で、ゼロベースから考案した最初のアイデアが重要であり、「新たな領域設定をいかに具現化できるか」という不屈のマインドを持つことが必要となる。このマインドは、既存事業の製品・市場展開においても同様である。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等などの新商品・事業開発におけるアイデアは、どのようなプロセスで形作られているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「アイデア創出B」
仮想で新商品・事業のアイデアを出し合い、列記せよ。また、どのような手法と過程でアイデアを思い付いたか、説明せよ(書式指定なし・広告裏地で可)。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等などの新商品・事業開発におけるコンセプトは、どのような考え方がヒントにされているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「コンセプト設定A」
これはいったい何なのか?アイデア創出の後、対象の記号化、すなわちコンセプト化を行う必要がある。考案したアイデアについて、コンセプト設定の考え方を学ぶ。その上で、ゼロベースから考案した最初のアイデアが重要であり、「新たな領域設定をいかに具現化できるか」という不屈のマインドを持つことが必要となる。このマインドは、既存事業の製品・市場展開においても同様である。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等の新商品・事業開発におけるコンセプトは、どのようなプロセスで設定されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「コンセプト設定B」
考案したアイデアについて、コンセプト設定の考え方をヒントにした上で、コンセプトを記号化、明示化する。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等における、新商品・事業開発の強みと弱みの事前分析について、SWOTが活用されている事例はあるか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「事業戦略A(クロスSWOT)」
コンセプト設定の後、新商品・事業開発の強みと弱み等を分析し、新商品・事業開発の事業戦略を策定する必要がある。新商品・事業開発について、アイデア発想のツールとして、クロスSWOTをもちいて、強み、弱み、機会、脅威、等を分析し、事業戦略を策定する。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の事業戦略は、どのようなプロセスで策定されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「事業戦略B(クロスSWOT)」
前回に引き続き、コンセプト設定の後、新商品・事業開発の強みと弱み等を分析し、新商品・事業開発の事業戦略を策定する必要がある。新商品・事業開発について、アイデア発想のツールとして、クロスSWOTをもちいて、強み、弱み、機会、脅威、等を分析し、事業戦略を策定する。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等において、事業評価見積はどのようなプロセスで行われているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「事業評価見積A」
考案した新商品・新事業は、どのくらの期間で投資回収ができそうか。投資回収できない商品・事業は失敗である。事業戦略を「計画」として落とし込み、見積評価をするため、5年分にわたる事業見積損益計算書を、指定されたフレームワークをもちいて作成する。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等において、事業評価の見積はどのようなフレームワーク等でなされているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「事業評価見積B」
前回の講義に続き、事業戦略を評価見積するため、5年分にわたる新商品・事業開発用の見積損益計算書(貢献利益法)を、指定されたフレームワークをもちいて作成し、事業評価を行う。なお、指定されたフォームの中に、投資金額、リスク等を記載する欄を設けている。これらの点はこの項目から検討する。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等の、新商品・事業開発に関する組織的取り組み、特にリーダーシップの事例について、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「リーダーシップ」
船頭多くして船山に上る。このような事態を回避するためにも、考案した商品・事業開発の組織構成において、組織論とマネジメント論の基礎から、組織がいかにアイデアを実現するかを学ぶ。特に、火中の栗を拾うリーダーシップの視点を重要視する。
有
個別フィードバック
予習:自社もしくは主要取引先等において、「第二創業」の事例があるか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「第二創業」
新商品・事業開発を、第二創業の視点からも考察する。不易流行、第二創業をしなければならない理由がそこにある。
有
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予習:これまでの講義のまとめとして、プレゼンテーションを作成する。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「プレゼンテーションA」
講義で培った知見をもちいて、新商品および新事業開発について、想定上の商品と事業を、投資家へピッチすると仮定し、プレゼンテーションを実施する。
有
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予習:これまでの講義のまとめとして、プレゼンテーションを作成する。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。
「プレゼンテーションB」
前回に続き、講義で培った知見をもちいて、新商品および新事業開発について、想定上の商品と事業を、投資家へピッチすると仮定し、プレゼンテーションを実施する。
有
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予習:期末試験に向けての準備。
期末試験。
講義をとおして、質疑、ディスカッション、ワークショップ、プレゼンテーション等を行い、新商品・事業開発についての理解を深化させる。
毎回、講義資料を配布する。
『ビジネス・ヒントの経営学』石井宏宗著(創成社)
ISBN978-4-7944-2587-4 C3034
講義内で毎回実施する「例題」を毎時終了時に提出
40 %
授業受講姿勢
40 %
授業中での建設的質疑、リーダーシップの発揮、率先した発表等を考慮する。
期末試験成績
20 %
本講義は、大まかな領域設定からのアイデアを、新商品・事業として具現化するプロセスを習得するものである。また、本講義のプロセスをとおして、受講生が速やかに実務へフィードバックできるよう、実践性を意識した座学である。さらに、本講義では、ポスト新商品・事業開発として、第二創業についても、いくつかの実例からその必然性を学ぶ。くわえて、講師みずから20年以上にわたり新商品・事業開発、第二創業含め、8社を起業、幾多の事業開発を行ってきた経験を持つ。これらの点(特に失敗事例)も踏まえ、受講生へ貢献できる実学を中心とした講義としたい。受講生のターゲットは、新商品・事業開発に興味がある院生であれば歓迎である。また、特別なスキルは不問とする。本講義をとおして、参加者全員と共に、新商品・事業開発の在り方ついて、考えを深めていきたい。
期末試験を実施する。