博士(工学)、研究科長
KyoichiOda
Question
シンクタンク時代に、3000人近い技術系中小企業の経営者との面談で、経営者の生き方や会社経営する意味合い、中小企業経営者特有の意思決定や戦略・戦術の立案と実行、経営者としての人脈づくりなど多くのことを学ぶ。また、自分でもシンクタンク会社を起業、会社経営した経験がある。
こうした経験を活かして、中小企業経営者の視点から「中小企業の成長とは?」「中小企業の強みを活かし弱みを強化するためのマネジメントとは?」、「中小企業特有のイノベーションとは?」、「経営資源に乏しい中小企業だからこそ必要な外部資源の活用とは?」などの問いかけに応えられるように、「中小企業の成長とイノベーション」、「ネットワーク型新事業創造論」等を担当。
私はシンクタンクでは鉄鋼、石油精製などの大規模プロジェクト、科学技術や中小企業振興の政策立案、地域中小企業の活性化プロジェクト等に携わってきました。その過程では、多くの経営者、実務執行者、技術者などとの出会いの場がありました。なかでも、3000人を超える中堅・中小企業の経営者との出会いは、本大学院MOTの授業において大変に役立っています。
中堅・中小企業の経営者との交流を通じて、あるべき経営者像、経営者の思考と勘(感性)、中小企業の経営戦略とマネジメント、外部資源(大学、公的資金、企業等)の活用策など一般書物などでは得られない暗黙知的な経営ノウハウを学ぶことが出来ました。これが私の「財産」となっています。
企業、技術、製品などの事例を「現象」として整理した授業や文献は現状を理解するのには役立ちますが、流行ものとして時間とともに陳腐化してしまいます。時間の風化に耐えてきたビジネス書は、現象の整理だけでなく「本質」を追求しており、現在もいろんな分野で活用されています。
日工大MOTの授業は、卒業してから3年、5年、10年、それ以上の期間において役立つことが求められます。そのためには、「現象」に惑わされない「本質」を見つめた授業が必要です。私は実践性を担保しつつも「時間の風化に耐えられる授業」を目指します。そのため、「現象」の整理にとどまらず、その現象から如何に「本質」を導き出し受講生に伝えるかに重点を置きます。
Information
春学期:土曜日の13時~15時
夏学期:月曜日の16時~18時
秋・冬学期:土曜日の11時~13時
中小企業経営、中小企業経営者、ニッチトップ企業、地域中小企業活性化、科学技術、ネットワーク形成、新事業創造、顧客開拓戦略、要素技術、先端技術