MOT 働きながら技術経営が学べる1年制大学院 日本工大MOT

経営活動の新たな展開と企業の社会的責任

  • ‘New development of administrative action’ and ‘Corporate Social Responsibility’
担当教員 佐々木 勉 専任・客員 専任 単位数 2単位
開講学期 冬学期 開講曜日・時限 水曜日 1・2時限
位置づけ 知識関連分野 応用段階
科目紹介
科目の重要性・
必要性
 本科目は、最近の経営学の成果の中から、卒業を間近に控えたこの時期に修得してもらいたいテーマについて、基本を学ぶ科目です。
 経営学は実際の経営とのやり取りの中で、相互に影響しあいながら成果を生み出してきています。経営学は経済学や社会学、心理学はもとより多様な学問の成果を取り込みながら発展してきています。加えて、技術の発展や人間社会の成熟、グローバル化など、経済社会を取り巻く環境変化の影響も受け、経営学が果たすべき役割も広範囲かつ複雑になってきています。そこで、技術経営に係る知見を一定程度修得した段階で、改めて経営学の潮流に触れることは、卒業を間近に控えた冬学期には肝要なことと考えています。
科目の目的  専門職大学院で学ぶ皆さんは、既に企業の事業活動に携わり、時々刻々と変化する環境の中で意思決定を行っています。そのような院生の皆さんが経営活動の新たな展開に係るテーマの基本を修得することで、これまで以上に幅広い知見を持って今後の事業活動に挑んでもらう事を目的としています。
到達目標  大きく三つの到達目標があります。
 一つ目は、自社の経営や事業活動について検討し意思決定を行う際、極端な単純化や経験に頼ることなく、より適切な意思決定が行えるようその改善方法について身につけることです。これは、今まで学んできたことを新たな視点で捉えることにもなります。
 二つ目は、近年、マーケティング活動が諸科学の成果を取り入れ大きく変化してきていることを踏まえ、その動向を具体的に理解し、院生が所属する企業・組織のマーケティング活動に活かすことができるようになることです。
 三つ目は、企業は人間社会の中の一つの組織形態であり、社会が受容できる製品・サービスを提供するだけでなく、社会的課題の解決に事業活動を通じて積極的に関わっていく必要があることを認識し、実践できるようになることです。
受講してもらいたい
院生
 1年間で学んだことを経営の現場で、事業活動の展開の中で役立てつつ、常に新しい考え方についても学ぼうと考えている院生の皆さんに受講してもらいたいと考えています。
授業計画
1回 予習・復習 予習:なし
復習:なし
授業内容 本科目の講義概要の紹介、提出課題・評価方法などについて
2回 予習・復習 予習:ヒューリスティックとは何かについて調べてくる。
復習:リスクを伴う意思決定を行う時、「損失を回避したい」と思うか、「利得を増やしたいと思うか」、どちらの気持ちが大きいかについて、自分自身の事について考えてみる。
授業内容 ヒューリスティックによるバイアスとその改善・活用①
期待するほど合理的でない人の意思決定(プロスペクト理論、他)
3回 予習・復習 予習:事業活動の中で自分が下した判断に誤りがあったことについて、その原因を考えてみる。
復習:考えてきた判断の誤りの中に、どのようなバイアスがかかっていたかを考えてみる。
授業内容 ヒューリスティックによるバイアスとその改善・活用②
人の非合理的な意思決定(アンカーリング、他)とマーケティング活動への活用
4回 予習・復習 予習:これ以上は駄目だとわかっていたのに開発投資や事業の継続等を推進したことがないか考えてみる。
復習:予習で考えてきた事例について、追加投資等をしないという判断をするにはどうすればよかったかについて検討する。
授業内容 ヒューリスティックによるバイアスとその改善・活用③
人の非合理的な意思決定(コミットメントによるエスカレーション、他)とマーケティング活動への活用
5回 予習・復習 予習:どうすれば非合理的な意思決定を避けることができるかについて考えてみる。
復習:非合理的な意思決定を割けることのできた事例について、組織的にどのようなプロセスで意思決定を行ったかについて考察する。
授業内容 ヒューリスティックによるバイアスとその改善・活用④
意思決定プロセスの改善
6回 予習・復習 予習:自社でもすぐにでも実施できる、改善すべき意思決定プロセスについて考察する。
復習:非合理的な意思決定が経営活動のマイナスにならないようにするため、自社の今後の取り組み方法について考察する。
授業内容 ヒューリスティックによるバイアスとその改善・活用⑤
ヒューリスティックによるバイアスを回避する効果的な方策
7回 予習・復習 予習:自社商品・サービスの認知度の問題点を考える。
復習:自社商品・サービスを記憶してもらうための活動について考察する。
授業内容 脳科学(神経科学)の成果のマーケティング活動への活用①
脳機能概観、記憶の構造
8回 予習・復習 予習:事前に配布する脳科学の成果を活用した広告効果測定に係る資料を読んでくる。
復習:脳科学の成果を自社で活用できないかについて検討する。
授業内容 脳科学(神経科学)の成果のマーケティング活動への活用②
脳科学(神経科学)の成果のマーケティング活動への適用事例
9回 予習・復習 予習:日本における社会的課題は何かについて考えてみる。
復習:身近で活動しているNPOについて調べ、その社会的意義について考察する。
授業内容 ソーシャルビジネス①
ソーシャルビジネスとは何か、NPOとソーシャルビジネス
10回 予習・復習 予習:企業は事業活動をすることだけでも社会的にどのような貢献をしているかについて考察する。
復習:Cause-related marketingに該当する商品について調べる。
授業内容 ソーシャルビジネス②
企業の事業活動と社会貢献・社会的責任
11回 予習・復習 予習:自社ではどような社会的責任を果たしているかについて考えてくる。
復習:自社の社会的責任活動は有効に働いているかについて検討する。
授業内容 CSRとCSV①
Corporate Social Responsibility (企業の社会的責任)
12回 予習・復習 予習:自社の社会的責任の幅を広げられる可能性について考えてくる。
復習:自社事業のどのような点を改めると、共通価値が創造されるかを考察する。
授業内容 CSRとCSV②
Creating Shared Value (共通価値の創造)
13回 予習・復習 予習:BOPビジネスとは何かについて調べてくる。
復習:自社商品・サービスのBOPビジネスとしての可能性について検討する。。
授業内容 CSRとCSV③
BOPビジネスとその具体的事例
14回 予習・復習 予習:自社の事業活動を見直す中、共通価値を創造する可能性について検討する。
復習:自社事業を共通価値を創造するような事業活動に改める際、どのような問題点があるかについて考察する。
授業内容 CSRとCSV④
中小企業とCSV
15回 予習・復習 予習:これまで学習してきた内容を再度自社の事業活動に当てはめてみて、活用可能な事項について検討してくる。
復習:授業での検討結果を踏まえ、自社の事業活動の中で試みる。
授業内容 まとめ
「ヒューリスティックによるバイアスを回避した意思決定」、「人の無意識な反応に係る科学的成果を活用したマーケティング活動の新たな展開」、「共通価値の考え方」を中心に、受講者が自社・自組織の事業展開においてどのように活用できるか、その可能性を中心に意見交換を行い、本科目で学習したことを整理する。
授業方法  基本的事項を説明した後で、その適用の可能性について検討します。各授業とも、新しく学ぶ内容が多いので、前半は説明中心で、後半は学んだことを実際の経営の中ではどのように活用できるかについて受講者全員で検討します。
テキスト 説明内容をまとめた資料や関連資料を配布します。基本的には二回分ずつまとめて配布します。
参考図書 適宜、紹介します。
成績評価
評価の視点 評価
ウェイト
備考
 授業への参画度 50 %  授業中に行う意見交換において、積極的に発言しているか、そしてその発言内容が適切な質問、考え方、整理になっているかなどついて評価します。
提出課題の評価 50 % 提出されたレポートが課題に対して適切な事例を取り上げているか、検討内容が論理的であるかなどを評価。
合計 100%  
受講生へ 経営を取り巻く環境は常に変化してきており、それに対する経営学の成果も日々更新されてきています。その中でも多面的に活用できる成果について、その初歩を学びとってもらいたいと考えています。
その他 ・「日本的経営と中堅・中小企業経営論」及び「技術・社会の発展と新産業」の科目も受講することが望ましい。
・できるだけ幅広い事例を取り上げ、事例に則した討議と演習を行っていきます。
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