起業と中小企業変革のケーススタディ PDF

Case Study for Entrepreneurship and SME Transformation

単位数

2単位

開講学期

秋学期

開講曜日・時限

金曜日・土曜日
※開講時限は授業カレンダーをご参照ください

位置づけ

企業・事業戦略,MOTの概念的理解 事業創造 発展/ケーススタディ

区分

中小企業経営コース コース基本科目・事業創造コース コース基本科目

科目紹介

科目の重要性・必要性

本授業では、実在する起業家や中小企業を対象としたケーススタディを行います。著名な経営書や市販教材に取り上げられていて、すでに研究しつくされているような有名事例は取り扱いません。どこにでもある中小企業を対象として、現在進行形の問題を取り扱います。成功事例だけでなく、上手くいっていない事例や失敗事例も取り上げます。この授業を受講するみなさん自身が、対象企業の経営者になったつもりで、「自分ならどう考え、どう行動するか?」を検討し、議論してもらいます。型にハマった正解はありません。
他の科目で学んだ知識を活用するとともに、これまでの実務上の経験も踏まえて、総合的な視点で論理的に考察してもらいます。

起業する際にも企業変革を実行する際にも、個人の思い付きだけで行き当たりばったりでものごとを進めていては、うまくいく確率はかなり低いものになってしまうでしょう。この授業で先人の成功経験や失敗経験を学び、あるいはそれらを疑似体験し、なぜ成功したのか?なぜ失敗したのか?どうすれば良いのか?などを自分なりに考察することで、自分自身が起業する際や企業変革に取り組む際に有効な指標を得ることが期待できます。

科目の目的

与えられた情報から、企業の置かれた状況を短時間で客観的に分析、整理して、何をどうやって改善すべきか?を理論的に考えられるようになることがこの授業の目的です。業界や業種、企業規模が違っていても、経営者や後継者が抱える問題や課題には共通点や類似性があります。ケーススタディで取り上げた企業や経営者の問題や課題を、自社や自分に当てはめて考えてみて下さい。自身の問題や課題を客観的な視点で捉え直したり、今まで気がつかなかった新たな視点から自分の問題を整理したりするきっかけをつくることも、この授業の目的です。

到達目標

中小企業の経営者や後継者、起業家が抱える悩みや問題を客観的に捉えて整理し、自分なりに考えた解決策や改革プランを示すことができるようになることが、この授業の到達目標です。

受講してもらいたい院生

起業を目指す方、中小企業の経営者、後継者、幹部社員、幹部候補社員など

授業計画

1 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

 

〈毎回の予習・復習にあたっての注意〉

・予習の際には、何らの先入観も持たずに配布を読んでください。特定のテーマを勝手に予想して、全体を俯瞰せずに偏った見方をしてしまうようなことがないようにしてください。

・復習の際も、何らかのバイアスがかかった偏った考えに陥らないように、できるだけ多面的に振り返るようにしてください。

授業内容

・起業のプロセスと創業時の経営(その1)
個人で起業し、数々の課題を乗り越えて上場まで漕ぎ着けた企業の事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

2 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第1回に同じ

授業内容

・起業のプロセスと創業時の経営(その2)
事例企業が上場を果たすことができた成功要因を考えます。
また、上場後に創業者が経験することになった環境変化も紹介します。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

3 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

授業内容

・自社製品開発はなぜうまくいかないのか?(その1)
自社製品開発の夢を追う中小企業経営者の事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

4 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第3回に同じ

授業内容

・自社製品開発はなぜうまくいかないのか?(その2)
問題山積の中小企業において、経営者が考えるべきこと、優先してやるべきことは何なのかを議論します。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

5 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

授業内容

・ニッチ分野の製品開発とマーケティング(その1)
ニッチ業界の社長が取り組んだ第二創業(経営革新)の事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

6 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第5回に同じ

授業内容

・ニッチ分野の製品開発とマーケティング(その2)
事例企業がニッチ業界で取組んでいるマーケティング手法を他業界に適用することはできないか?を考えます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

7 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

授業内容

・事業承継における後継者の悩み(その1)
親から経営を引き継ぐ立場の後継者が、理想と現実の狭間で苦悩する事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

8 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第7回に同じ

授業内容

・事業承継における後継者の悩み(その2)
悩める後継者に、あなたならどんなアドバイスを送るかを考えてもらいます。
また、事例の後継者が、いかにして苦境を脱却したのか、その道のりを紹介します。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

9 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

授業内容

・事業承継と第二創業(その1)
衰退産業の小規模零細企業を引き継いだ後継者による経営改革事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

10 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第9回に同じ

授業内容

・事業承継と第二創業(その2)
事例企業が衰退産業の中で生き残っているのはなぜかを考えます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

11 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

授業内容

・海外進出の意思決定と進出後の運営(その1)
海外に進出した中小企業の事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

12 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第11回に同じ

授業内容

・海外進出の意思決定と進出後の運営(その2)
海外進出の成功事例と失敗事例を対比して、その違いを明らかにします。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

13 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:取り上げたケースについて、授業後に少し時間を置いてからもう一度振り返って考えてみて下さい。

授業内容

・ベンチャー企業と創業者(その1)
ベンチャー企業を創業して上場を目指す経営者の事例を取り上げます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

14 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第13回に同じ

授業内容

・ベンチャー企業と創業者(その2)
成長企業における経営者の役割や経営手法を考えます。

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

15 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:事前に配布される資料に目を通しておいて下さい。
復習:この授業全体を振り返って、どんなことを感じた考えてみて下さい。

授業内容

・全体総括

課題有無

課題フィードバック方法

全体へのフィードバック

授業方法

毎回配布するケース教材を各自で分析、検討したうえで、小グループに分かれて、グループ内で討議してもらいます。グループ討議後に、各グループの代表者にグループ討議内容を全体に発表してもらいます。受講人数が少数の場合は全員で討議します。

テキスト

毎回配布するケース教材を使用します。

参考図書

特にありません。

成績評価

評価の視点
評価
ウェイト
備考

分析力と参加姿勢

40 %

ケースで取り上げた事例の経営環境や問題点を客観的に整理して、意見や感想を積極的に発言しているか。

応用力

30 %

ケースで取り上げたモデル企業やモデル経営者に起こっている事象を自社や自分に置き換えて考えたり、他業界や他事例と比較して、発展的に思考しているか。

振り返り

30 %

授業後にもう一度内容を振り返り、自分なりに考えを整理しているか。

合計
100%

受講生へ授業科目のアピールポイント、必要な基礎となる科目の履修や知識・スキル

ケーススタディというと、事前に教材や資料をしっかりと読み込んでから授業にのぞむという形式も多いのですが、この授業では、事前に配布される資料にざっと目を通す程度の予習で授業に臨んでもらいます。受講生全員に予習の程度に差がない状態で、授業の中で考え、議論していただきたいからです。授業2コマという限られた時間内で、春学期と夏学期で学んだことや、各自の経験や知識を頼りにしながら、自由に議論しましょう。
また、毎回のケースの内容を自社や自分自身に当てはめて、共通点や類似点がないかも考えてみて下さい。自社や自身がかかえる悩み問題を解決するための、新たな視点が見つかるかもしれません。

その他

  • 受講者のみなさんから提出していただいた課題(毎回のケースに関する感想や意見)は、次回の授業で全体共有します。なお、共有の際に、加筆させていただいたり、一部の抜粋や省略をさせていただくことがあります。
  • 取り上げる事例の多くは、本学MOT課程修了生をはじめとした、実在する中小企業をモデルにしたものです。
  • 受講生の要望に応じて、テーマやモデル企業を変更することもあります。
  • 受講者の中から自社を事例とする協力者(希望者)を募ることも予定しています。
  • 授業で取り上げたモデル企業やモデル企業と類似した企業の経営者を招いて、みなさんと議論していただくことも計画しています。
  • シラバスに記載した授業計画は、その内容や順序を変更する可能性があります。

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