新製品事業アイディエーション PDF

New Product and Business Ideation

単位数

2単位

開講学期

春学期

開講曜日・時限

火曜日・土曜日
※開講時限は授業カレンダーをご参照ください

位置づけ

MOTの概念的理解 事業創造 応用段階

区分

事業創造コース コース基本科目

科目紹介

科目の重要性・必要性

本講義では、大まかな領域設定から、ゼロベースからのアイデア、ミッション、ビジョン、ステップ、組織体制、等をとおして、新製品事業を具現化する技法と過程、要するに「アイディエーション」を習得する。特にゼロベースから考案する最初のアイディエーションが重要であり、新たな領域設定で「何(=What)」をいかに成就できるのか?という不屈のマインドを持つことが必要となる(既存の製品事業展開においても基本は同様である)。講義で得た知見は、受講生の実務に即時応用される事を目的とする。補足として、本講義では、いわゆる第二創業についても、その必然性と実例を学ぶ。なお、本課程は、「ネットワーク型新事業創造」、次に「新製品事業アイディエーション」(大まかな領域設定からのアプローチ)、最後に「ビジネスモデルとビジネスプラン」(具体的な領域設定からのアプローチ)という順序で配置されているものである。

科目の目的

本講義は、アイディエーションを起点として、新製品事業のコンセプト化、事業戦略、組織体制、製造原価計算、等、を学ぶことが出来る。座学で修得した基本は、受講生諸氏の自社ビジネスの創造に即時応用される。基本、基礎、応用、の修得と実践準備が本講義の目的である。

到達目標

新製品事業アイディエーションにおける一連の論理的展開および思考法を身に付け、基本となるフレームワークと、実務への即時応用の修得を到達目標とする。

受講してもらいたい院生

新製品事業アイディエーションに興味がある、もしくは、苦労している者であり、当該講座の基本を理解し、みずからの実務へ即時応用し、新製品事業の創造、発展を目指したいと本気で考える院生。

授業計画

1 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:新製品事業アイディエーションについての疑問、学びたい点、身に着けたい能力、等を自分自身の経験も踏まえ、メモに作成して講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「なぜ新製品事業アイディエーションが必要かA」

PPM、アンゾフ成長マトリックス、AKモデル等からの視点、そして講師の経験事例を踏まえ、ビジネスの流転と創造の必然性を認識し、その源泉として新製品事業の存在意義を理解する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

2 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:新製品事業アイディエーションについての疑問、学びたい点、身に着けたい能力、等を自分自身の経験を踏まえ、メモに作成して講義に臨むこと。また、自己紹介を行うため、その準備のメモも作成すること。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「なぜ新製品事業アイディエーションが必要かB」

前回講義を踏まえ、受講生の自己紹介、本講義で学びたいこと、新製品事業アイディエーションに関する実務上の疑問や悩み、等を、個々人から発表する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

3 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等において、新製品事業アイディエーションがどのような考え方、ヒントで行われているか、メモを作成し、講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業アイディエーション創出A」

新製品事業アイディエーションの創出は論理的思考がヒントとなるが、論理は連続性、思考は不連続性である。その他、記号論など古典哲学からも、アイディエーション創出のための考え方とヒントと手がかりを、座学から修得する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

4 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等などの新製品事業におけるアイディエーションは、どのようなプロセスで形作られているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業アイディエーション創出B」

「関係性」と「連続性」のフレームワークをもちいて、ワークショップにおいて、仮想で新製品事業のアイディエーションを出し合い、列記する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

5 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等などの新製品事業におけるコンセプトは、どのような考え方がヒントにされているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業コンセプト設定A」

これはいったい何=Whatなのか?「関係性」と「連続性」のフレームワークをもちいたアイディエーションの後は、対象の記号化、すなわち新製品事業のコンセプト化を行う必要がある。考案したアイディエーションについて、新製品事業のコンセプト設定の考え方を座学から修得する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

6 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等の新製品事業におけるコンセプトは、どのようなプロセスで設定されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業コンセプト設定B」

考案したアイディエーションについて、ワークショップにて、新製品事業のコンセプトを記号化および明示化する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

7 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等における、新製品事業の強みと弱み分析について、「クロスSWOT」が活用されている事例はあるか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業戦略A(クロスSWOT)」

新製品事業コンセプト設定の後は、強みと弱み等を分析し、新製品事業の戦略を策定する必要がある。新製品事業戦略について、クロスSWOTをもちいて、強み、弱み、機会、脅威、等を分析し、新製品事業戦略の策定技法を座学で修得する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

8 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等の新製品事業戦略は、どのようなプロセスで策定されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業戦略B(クロスSWOT)」

前回に引き続き、コンセプト設定の後、新製品事業の強みと弱み等を分析し、新製品事業の戦略を策定する必要がある。新製品事業について、クロスSWOTをもちいて、強み、弱み、機会、脅威、等を分析し、新製品事業戦略を、ワークショップをとおして策定する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

9 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等において、新製品事業の評価見積はどのようなプロセスで行われているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業の評価見積A」

考案した新製品事業は、どのくらの期間で投資回収ができそうか。投資回収できそうもない新製品事業は実施前から失敗である。新製品事業戦略を「計画」として落とし込み、見積評価をするため、3年間にわたる新製品事業見積損益計算書を、指定されたフレームワークを座学から修得する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

10 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等において、新製品事業の評価見積はどのようなフレームワーク等でなされているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業の評価見積B」

前回の講義に続き、新製品事業を評価見積するため、ワークショップにおいて、3年分にわたる新製品事業の見積損益計算書(貢献利益法)を指定されたフレームワークから作成し、事業評価を行う。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

11 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等の、新製品事業に関する組織体制の取り組み、特にリーダーシップの事例について、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「リーダーシップ」

船頭多くして船山に上る。このような事態を回避するためにも、考案した新製品事業において、組織論とマネジメント論の基礎から、組織がいかに新製品事業アイディエーションを実現するかを学ぶ。特に、火中の栗を拾うリーダーシップの視点を重要視する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

12 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:自社もしくは主要取引先等において、「第二創業」の事例があるか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「第二創業」

新製品事業アイディエーションを、第二創業の視点からも考察する。不易流行、第二創業をしなければならない理由がそこにある。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

13 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:これまでの講義のまとめとして、プレゼンテーションを作成する。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業アイディエーション プレゼンテーションA」

講義で培った知見をもちいて、新製品事業アイディエーションについて、想定上の製品と事業を、投資家へピッチすると仮定し、プレゼンテーションを実施する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

14 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:これまでの講義のまとめとして、プレゼンテーションを作成する。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加、提出する。

授業内容

「新製品事業アイディエーション プレゼンテーションB」

前回に続き、講義で培った知見をもちいて、新製品事業アイディエーションについて、想定上の製品と事業を、投資家へピッチすると仮定し、プレゼンテーションを実施する。

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

15 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

予習:期末試験に向けての準備。

授業内容

期末試験。

授業方法

講義をとおして、質疑、ディスカッション、ワークショップ、プレゼンテーション等を行い、新製品事業アイディエーションについての理解を深化させる。

テキスト

毎回、講義資料を配布する。

参考図書

『MOT研究開発マネジメント入門』岡本和也 et.al著(朝倉書店)

 ISBN978-4-25420167-3

『ビジネス・ヒントの経営学』石井宏宗著(創成社)

 ISBN978-4-7944-2587-4 C3034

成績評価

評価の視点
評価
ウェイト
備考

毎回実施する「コメント」を毎時終了時に提出

50 %

講義理解度をQCDFの観点から確認する。

授業受講姿勢

40 %

授業中での建設的質疑、リーダーシップの発揮、率先した発表等を考慮する。

期末試験成績

10 %

合計
100%

受講生へ授業科目のアピールポイント、必要な基礎となる科目の履修や知識・スキル

本講義は、大まかな領域設定からのアイデアを、新商品・事業として具現化するプロセスを習得するものである。また、本講義のプロセスをとおして、受講生が速やかに実務へフィードバックできるよう、実践性を意識した座学である。さらに、本講義では、ポスト新商品・事業開発として、第二創業についても、いくつかの実例からその必然性を学ぶ。くわえて、講師みずから20年以上にわたり新商品・事業開発、第二創業含め、8社を起業、幾多の事業開発を行ってきた経験を持つ。これらの点(特に失敗事例)も踏まえ、受講生へ貢献できる実学を中心とした講義としたい。受講生のターゲットは、新商品・事業開発に興味がある院生であれば歓迎である。また、特別なスキルは不問とする。本講義をとおして、参加者全員と共に、新商品・事業開発の在り方ついて、考えを深めていきたい。

その他

期末試験を実施する。

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