Basics of Operations Management
オペレーションを蔑ろにすれば、せっかく事業で儲けた利益も、ちょっとしたミス等で流出してしまい、会社を瓦解させてしまうかも知れない。また、ミス等はなくとも、非効率なオペレーションは、生産性を棄損させるだろう。たかがオペレーション、されどオペレーション、なのである。本講義では、生産や品質などの主要な業務プロセスにおいて、オペレーションの基礎的なマネジメントの流れと手法を学び、製品・サービスを擁する事業の安定、創出する価値の向上を目指す気づきが重要である。また、具体的な失敗事例などからオペレーションマネジメントの注意点を学び、DX事例も含め、さらなる理解と深化をはかる。なお、DXの導入は、自社オペレーション全体の価値連鎖を仔細に把握していない場合、「仏像彫って魂入れず」となることは自明の理である。本講義で学ぶ原理原則(オペレーションを観る本質的な真贋)は、いかなる業種にも応用可能な重要な概念である。
本講義は、主要業務プロセスの視点からオペレーションマネジメントの基礎を学ぶことで、オペレーションマネジメントを俯瞰的に学び、いかなる業種のオペレーションマネジメントにも応用可能な力を身につけることを目的とする。
オペレーションマネジメントにおける基礎知識を習得し、実務への応用が出来るレベルを到達目標とする。
オペレーションマネジメントの基本的な流れを俯瞰、理解し、みずからの実務へ応用し、事業の安定、発展を目指したいと考える院生に最適である。
予習:オペレーションマネジメントについての疑問、学びたい点、身に着けたい能力、等を自分自身の経験を踏まえ、メモに作成して講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「オペレーションマネジメントとは」
M.ポーターのバリューチェーン(価値連鎖)を参考にして、価値創造の視点から、オペレーションマネジメントの原点と全体像をイメージする。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等において、TPS(トヨタ生産方式)の概念が業務に取り入れられているか、その場合、具体的にどのような内容か、メモを作成して講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「TPSの基礎」
温故知新、オペレーションマネジメントの基本の一つであるTSPの基礎概念を学び、TPSの効果と、その本来の目的を考える。また、TPSのひとつであるJIT(ジャストインタイム)は、中小企業が買い手の場合でも実行可能か、ディスカッションを行う。
有
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予習:自社製品もしくは主要取引先等の生産方式、その利点と課題についてメモを作成し、講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「生産方式の基礎」
製品属性やLOT数量等にあった柔軟な生産方式を構築しているか、ライン、ロット、個別、等、それぞれの代表的な生産方式の利点と課題を学ぶ。また、それぞれの方式に適する製品についてディスカッションを行う。
有
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予習:一般的に、工程の設計は、生産技術が行うが、工程の製造技術と、製品の設計思想に多分な影響を受ける。自社もしくは主要取引先等では、製造技術と設計思想のバランスが取れているか、もしくは、いずれかが優勢か、メモを作成して講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「工程設計マネジメント」
工程設計に必要な、生産技術、製造技術、製品設計、それぞれの役割と課題について学ぶ。また、工程設計マネジメントの現実と理想について、生産技術をキーワードとして、ディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の生産計画は、どのような要素とプロセスで策定されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「生産計画マネジメント」
生産計画は「バランス」に始まりバランスに終わる。生産計画を、生産に不可欠な4大要素から策定されるバランスから理解する。また、受注生産と見込生産の特徴、投入計画の際の留意点等を学ぶ。さらに、講義内で示される例題に従い、生産計画のマネジメントについてディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の購買は、どのような要素とプロセスで策定されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「購買マネジメント」
購買行動は資金繰りに直結する。購買マネジメントを、SCM(サプライチェーンマネジメント)、ERM(エンタープライズリスクマネジメント)等の視点から基礎を学ぶ。また、講義内で示される例題に従い、購買のマネジメントについてディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の在庫は、どのように管理されているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「在庫マネジメント」
実証研究では、棚卸資産回転率が一定以上になると倒産確率が増加するという(白田・2019)。在庫マネジメントを、SCM(サプライチェーンマネジメント)、検収、製品在庫、材料在庫、仕掛品、マスタ管理、等の視点から基礎を学ぶ。また、講義内で示される例題に従い、棚卸回転期間等を計算し、その結果についてディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等における品質マネジメントは、どのようになされているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「品質マネジメント」
品質保証は初動で決まる。品質マネジメントを、品質管理(QC)と品質保証(QA)の切り分けと融合の視座から基礎を学ぶ。また、講義内で示される例題に従い、品質不具合の初動対応について、ディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の製造原価における予実差異は、どのように行われているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「製造原価マネジメント(1)」
その製造原価はリアルな原価か。製造原価マネジメントを、製造原価ボックス、標準原価と実際原価、予実差異、等の視点から基礎を学ぶ。また、講義内で示される例題に従い、製造原価についてディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の、製造原価におけるVAやVEは、どのように行われているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「製造原価マネジメント(2)」
虫の目と鳥の目を持つ。製造原価マネジメントを、活動原価計算(ABC)、活動基準原価管理(ABM)、VA(バリューアナリシス)、VE(バリューエンジニアリング)、等から学ぶ。また、講義内で示される例題に従い、製造原価についてディスカッションを行う。
有
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予習:自社もしくは主要取引先等の生産性向上は、どのように行われているか、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「生産性マネジメント」
生産性は「out÷in」がすべてである。inをいかに最小化し、outをいかに最大化できるか。生産性について、付加価値に関する指標を取りあげ、基礎的概念を学ぶ。また、講義内で示される例題に従い、付加価値等をとおして、生産性についてディスカッションを行う。
有
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予習:一般的なVEの考え方について文献等で調べ、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「ゲストスピーカー講演(仮題)」
オペレーションマネジメントに関わる項目のエキスパートをお招きし、知見を学ぶ。
有
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予習:これまでの講義を振り返り、製造業以外への応用案を考え、メモを作成し講義に臨むこと。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「オペレーションマネジメントの全業種への応用とDX」
これまでの講義で理解したように、OPMは製造業だけに適用されるものではない。オペレーションマネジメントについて、多業種にわたり、中小企業の実践事例を取り上げ、オペレーションマネジメントの本質について、ディスカッションを行う。
有
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予習:ここまでの講義を通じての各自質問事項等をまとめる。
復習:講義を終えて気づいた事、疑問点、課題、等を事前課題に付加する。
「プレゼンテーション」
ここまでの講義全体を振返り、重要なポイントのおさらいとして、プレゼンテーションを行う(自社などの事例を使えない場合は大手企業などの一般的事例をもちいて分析をしても良い)。
有
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予習:期末試験に向けての準備を行う。
期末試験を行う。オンライン受験も可能とする。
講義をとおして、質疑、グループディスカッションを行いオペレーションマネジメントについての理解を深化させ、さらにゲストスピーカーの講演を組み込む。
毎回、講義資料を配布する。
『ビジネス・ヒントの経営学』石井宏宗著(創成社)
ISBN978-4-7944-2587-4 C3034
『生産マネジメント入門I』藤本隆宏著(日本経済新聞社)
ISBN978-4532132057
『生産マネジメント入門II』藤本隆宏著(日本経済新聞社)
ISBN978-4532132064
講義内で毎回実施する「例題」を毎時終了時に提出
40 %
授業受講姿勢
40 %
授業中での建設的質疑、グループワークでのリーダーシップの発揮、率先したグループワーク結果の発表等を考慮する。
期末試験成績
20 %
(オンライン受験可 不可)
本講義では、オペレーションマネジメントの入口から出口までの業務プロセス、理論、事例、ディスカッション等をとおして、オペレーションマネジメントの基礎を理解することが出来る。また、講師が持つオペレーションマネジメントの知見、とりわけ失敗事例を取りあげ、オペレーションマネジメントの留意点と本質的理解を試みる。受講生のターゲットは、オペレーションマネジメントの初心者を想定し、特別なスキルは不問である。本講義をとおして、参加者全員と共に、オペレーションマネジメントのあるべき姿について、考えを深めていきたい。
期末試験を実施する。