NIT MOT Letter #2

第11期生学位記授与式を終えて

  • 浪江 一公
  • 2016年03月30日

今年も院生(11期生)が無事「学位記授与式」を終え、それぞれ、新たな思いと自信を胸に企業に戻っていきました。

毎回「学位記授与式」に出て思うことですが、春学期の始めの内はあれほどお互いに他人行儀に振る舞っていた院生たちが、1年間で年齢差などを超え、なぜあれほど濃密な仲間意識をもち、強い絆で結ばれるようになるのだろうかということです。それは、教員から見ても、うらやましく思えるほどで、間違いなく院生の今後の人生において大きな宝になるはずです。

通常の企業という組織の中では、皆上司と部下また同僚という、どうしても個人の利害や所属する組織間の利害が対立する関係の中で活動をしているものです。そのため、そこでは、ある種、必要悪として悪性のストレスが常にともなうもので、通常の企業という組織の中では、私自身の企業での勤務の経験からも、1年という短期間の中では、あれほど多くの人達とあのような強い絆に基づく仲間意識を持つことはほとんど不可能と思います。

一方で、当校のようなMOT大学院においては、仕事をしながらの時間に追われる環境の中で、毎回の講義における課題提出や卒業のための特定課題研究など、企業と同じように、もしくはそれ以上に強いストレスがあるのも事実ですが、企業とは違い院生の間には利害の対立は全くなく、それどころか、同じ目的と苦労を共有する同志と言えます。院生は、このように同じ釜の飯を食い、また自身が圧力釜の中にいるような経験をします。彼らにとっては、1年間という短期間の中で日々良性のストレスの中に身をおき、その結果自身が大きく変わったという、企業にいては得難い貴重な経験をします。このような共通の経験を通して、院生の間での強い絆がつくられていくのではないかと思います。

4月1日から新しい院生(12期生)が入学します。また院生たちがこの1年で大きく変わっていく姿を見るのが楽しみです。

次号(No.3)は武富為嗣教授が執筆予定です。

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