院生の自己発信を起点として、経営に関わる普遍的な革新・漸進につながるようなテーマに取り組む自由なプロジェクトといえる。
机上の理論とはならない、実践的かつ野心的な課題と対峙する姿勢に期待するとともに、これに寄り添う支援・指導を通じて1年間の学びの集大成とすることが基本な位置づけである。
特定課題研究として定められた年度全体のスケジュールに則って進行する。
研究対象とするテーマの発見、予備調査、仮説構築と検証、そして評価・ブラッシュアップへと、プロジェクトの内容に応じて柔軟に工程を踏んでいく。成果物を生み出す思考と葛藤の過程も、その後のビジネススキルにとって大きな財産となるはずである。
また、最終的な発表の場において、聴衆の興味と理解度を高めるプレゼンテーションの技術も併せて獲得してもらいたい。
ビジネスの問題解決に万能となる定型がないように、研究のあり方にも定型はない。異業種の改革事例や慣行なども俎上に並べ、多面的に比較・検討することで、ゼロベースからの発想や気づきを導き出していく。そして、主張や論理構成を明解に表現する図解やイメージ写真なども駆使し、視覚的な説得力も高めたい。
また、ゼミ生同士でのディスカッション、フィードバックの往来などグループパワーを生かし、破綻のない成熟した論述を構築していく。
特定課題研究への取り組みを通じ、自身の関わる組織などの問題解決に結びつけていく発想、着想を得ようとする情熱を持ち、そのために十分な脳の領域を活用する意欲のある院生諸兄へ。
とくにマーケティング関連の課題研究に多年の実績。これまで製造業のマーケティングコンサルタントとして、幅広い分野のものづくり企業の課題解決を導くための戦略、企画発想を実践してきた。大企業のような予算がなくとも、知恵とアイデアの力をレバレッジとして最大効率を求める手法を徹底し、多くの課題解決を実現している。