NIT MOT Letter #1

特定課題研究の最終発表に向けて

  • 萬代 憲司
  • 2016年03月02日

当MOT11期生の多くがあと1か月足らずで卒業を迎えるが、今までで最も真剣かつ考え抜いている顔の院生が多い。というのも、特定課題研究が山場を迎えているからだ。 特定課題研究は一般に言われている修士論文にあたるもので、院生としての一年を通じた学習成果の集大成の場として位置付けられている。3月12日の最終発表に向けて、ラストスパートをかけているのだ。

人事・組織開発を専門としている私も、自動車部品メーカーの人事責任者である稲垣さんの「次世代の人材を創出する人材開発体系の構築」というテーマの特定課題研究をサポートしている。修士論文というと、アカデミックな研究と思われるかもしれないが、かなり実用的であり、企業におけるプロジェクト提案書のようなものである。今までの人事コンサルタントおよび企業の人事責任者としての経験から、会社の成長につながる具体的な戦略・戦術構築のサポートをしている。また、他に二人の教授にも適宜レポートする必要があり、稲垣さんは経営の視点からチャレンジをされている。専門の違う教授に報告することにより、異なる視点でのフィードバックを得られるのも、特定課題研究の特長と言える。

稲垣さんは、「今まで、日常業務の煩雑さという言い訳も含めて、取り組みたくても取り組めなかった人材開発体系の構築に取り組むことができた。三人の教授のサポートは、3つのコンサルティング会社にサポートをしてもらっているかのようであり、実用的で新たな視点を得ることができる。また、大学院で学んできたことを実際に活用でき、今までとは全く異なるアプローチになっている。」と述べている。

私も多くの企業の人材・組織開発をサポートしてきたが、院生が経営・働く企業が健全に成長していくことを期待し、半年後や一年後にどれだけ実行され、想定通り進んだ/進まなかったところとその理由を聞くのを楽しみにしている。

ちょっと気になるのは、謝恩会の計画をしている際には、特定課題に取り組んでいるときとは打って変わって本当に楽しそうにしていることである。

萬代憲司

萬代憲司(専任教授)

  • 専任教授(実務家教員)
  • 萬代人事経営コンサルティング合同会社 社長(CEO)

次号(No.2)は浪江一公教授が執筆予定です。

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