Growth and Innovation of SMEs
日本の中小企業を取り巻く環境が激変する中で、中小企業経営者としての存在意義と経営理念、中小企業にとって「成長」と「イノベーション」などに関する考え方が構造的に変化しつつある。こうした状況において、「中小企業経営者とは?」、「成長とは?」、「イノベーションとは?」を問い直すことが求められている。
本科目の授業では、中小企業に関する既往論文(中小企業論、ベンチャービジネス論等)、中小企業の成長事例とその要因分析、中小企業経営者のモチベーションと成長戦略、中小企業のグローバル化、中小企業の「成長」と「イノベーション」との関係性、中小企業支援施策などの視点から検討を進め、今後のあるべき中小企業の姿(新中小企業論)について展開する。
受講者は、本科目を受講することによって、①中小企業が抱える構造的課題とは何か?②中小企業経営者にとって「成長」とは何か?③中小企業の「成長」のためのイノベーション(経営革新)とは何か?④中小企業が生き残り、「成長」するためには何が必要か?⑤イノベーション(経営革新)のためにどのような公的支援策を活用すればよいか?などに応えられる基礎的知識を修得できるとともに、今後のあるべき中小企業の姿を考察する思考力を身につけることが出来る。
本科目は、中小企業経営者及び後継者・幹部候補社員、起業者、中小企業を対象とするコンサルタント、中小企業支援機関に勤務する職員など中小企業に興味を持つ方に受講を薦めたい。
受講生は、自分が思う中小企業像を描けるようになるとともに、それを実現するための「成長とイノベーション」を体系的に整理できるようになる。
中小企業論に関する文献を対象に、中小企業とは何かを予習しておく。
本授業における中小企業に関する基礎的認識
中小企業のもつ特長と課題を復習するとともに、企業のイノベーションに関する文献を対象に、企業におけるイノベーションの方法論を学んでおく。
中小企業の成長のためのイノベーション
企業におけるイノベーションの手段と成果を再確認するとともに、企業経営における「経営理念」とは何かを学んでおく。
中小企業経営者の経営理念・哲学と経営マネジメント
中小企業における「経営理念」とはどのような意味を持っているかを再確認するとともに、時間授業の「起業」における問題点を調べておく。
起業の現状と課題
起業を促進するためには起業者と関わる関係機関・組織の活用方策を考える。また、中小企業におけるBtoBにおける取引がどのように変化しているかを確認しておく。
中小企業と大手企業との取引構造の課題と対応
今後の中小企業におけるBtoBの取引を促進するためには、中小企業がどのような要件を満たしておくべきか確認する。また、中小企業が新技術、新製品の開発を進めるにおいて予想される課題を抽出しておく。
中小企業における新製品・新技術開発とイノベーション
中小企業における新技術・新製品開発における課題の克服について確認するとともに、賃加工から設計、自社製品開発などの業態革新における課題を抽出しておく。
中小企業における業態開発とイノベーション
業態開発における課題を克服するための施策を確認を行うとともに、新規顧客開拓の方法を把握しておく。
中小企業における顧客開拓とイノベーション
顧客開拓において予想される課題と克服方法を確認する。また、中小企業におけるグローバル化のイメージを明確にしておく。
中小企業におけるグローバル化とイノベーション
中小企業のグローバル化における課題と克服方法を確認するとともに、今後、日本の中小企業が目指すべき詩型をイメージしておく。
今後の中小企業のあるべき姿
日本の中小企業が、今後、目指すべき姿を実現するための課題を認識するとともに、それら課題を克服するための国や自治体などの支援策の概要を学んでおく。
中小企業のイノベーション(経営革新)を支援する施策
目指す姿を実現するために国や自治体などの支援策の活用を検討しておく。次回の事例となる中小企業の情報を事前に確認し、質問内容を想定しておく。
中小企業の「成長」とイノベーションに関わる事例研究(その1)
有
全体へのフィードバック
前回の事例を再確認するとともに、次回の事例となる中小企業の情報を事前に確認し、質問内容を想定しておく。
事例研究(その1)の討議
有
全体へのフィードバック
前回の事例を再確認するとともに、次回の事例となる中小企業の情報を事前に確認し、質問内容を想定しておく。
中小企業の「成長」とイノベーションに関わる事例研究(その2)
有
全体へのフィードバック
前回の事例を総括的に比較検討するとともに、自分としての経営革新のあり方に関するコメントを整理する。
事例研究(その2)の討議
有
全体へのフィードバック
本科目は受講生の質問、意見を取り入れた双方向的な講義形態を採用している。とくに、事例研究ではレポー作成、発表とともに意見交換(討議)が中心となる。
各回においてオリジナル資料を配布する。
その都度、配布資料に掲載、紹介する。
提出するレポート内容
70 %
レポートでは独創性の強い着眼点、分析、考察などを高く評価する。
授業における質問・コメント内容、グループ演習におけるリーダー的役割・発表内容等の視点から評価。
30 %
グループ討議においてリーダーシップを強く発揮したものは高く評価する。
新聞の産業・経済面(とくに、中小企業に関する記事)を事前に目を通して、近年の中小企業における動向、課題などの認識を深めておくこと。
受講生の意見を聞く、討議する時間を多く確保できるように努力します。
受講者が務める会社等の業種のバラツキに応じて若干の授業内容やゲストスピーカーを変更することもある。また、ゲストスピーカー(中小企業経営者)の都合によって講義日時が変更することもある。