サプライチェーン・マネジメント(SCM) PDF

Supply Chain Management

担当教員

単位数

2単位

開講学期

秋学期

開講曜日・時限

水曜日 1・2時限目(隔週)

位置づけ

オペレーション分野 応用段階

科目紹介

科目の重要性・必要性

企業経営を取り巻く環境は急速に且つ複雑に変化しており、需要動向の把握、スピーディーな需給調整、及び調達・生産側でのフレキシブルな対応が求められている。つまり、”在庫を減らし、リードタイムを短縮し、キャッシュフロー経営を実践する”、サプライチェーン・マネジメント(SCM)の重要性が増している。
また、従来の高機能・高品質をベースにした製品・事業展開が限界に来ており、アジア・新興国を視野に入れた、その国・その地域にあった価格帯の製品を市場投入していく必要があり、開発・調達・生産の3機能の統合やグローバルサプライチェーン(GSCM)の考え方が注目されている。

科目の目的

本科目は、需要予測、受注、調達・生産、物流などの各機能が部分最適に陥ること無く、サプライチェーンの業務プロセス全体が連携して全体最適を実現することの重要性を理解し、SCM構築に必要な基礎知識、手法、及び構築上のポイントを修得することを目的とする。企業内プロセスに閉じることなく、グローバル対応を意識して、取引先、顧客とのコラボレーション効果を学ぶ。

到達目標

本科目は、4つの学習領域で構成する。つまり、「SCMの基礎知識」として、原価管理、在庫管理、利益管理、需要予測・販売管理、及び調達・生産管理を学習する。続いて、「SCMの基本」である、SCMのコンセプト、理論的根拠、評価項目とGoal、及びSCMの事例研究を学ぶ。「SCMの応用」としては、SCMの社内改革(組織・業務プロセス設、情報システム構築)、最後に、「SCMの進化」ではSCMのグローバル展開、グローバル開発と調達・生産プロセスの連携を学習する。

受講してもらいたい院生

SCMを物流やロジスティクスの延長線上の概念として捉えている人、在庫削減やコスト削減などマネジメント手法として理解している人、またITツールと思っている人、SCMには様々な捉え方がある。本科目では、”SCMは経営そのもの”と捉えて講義を進める。
よって、経営層や事業責任者、及びそのスタッフの方々だけを受講対象にするのではなく、ライン、調達・生産、営業、物流、開発、情報システムなどの方々に広く受講してもらいたい。
自部門(例えば営業)から他部門(例えば、調達・生産)を見ることは、大変有効なことである。

授業計画

1 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

SCMについて、”自分なりの具体的なイメージ”を持って講義に望むこと。
例えば、SCMの背景、目的、課題、対象範囲、効果など。

授業内容

サプライチェーン・マネジメント(SCM)とは?
SCMの基本コンセプトである、①部分最適から全体最適、②規模の経済性からスピードとネットワークの経済性(キャッシュフロー経営)について学ぶ

2 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

原価構成要素(材料費、労務費、経費)に関して、予習しておくこと。
部品構成表(BOM)を活用して原価計算を行う仕組みを復習しておくこと。

授業内容

SCMの基礎知識(Ⅰ)原価管理
原価の基礎、原価計算とBOM(部品構成表)との関係、原価管理と原価低減、及びトータルコストマネジメント(TCM)について学ぶ

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

3 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

在庫の功罪(良い面と悪い面)について、”自分なりの回答”を準備しておくこと。
発注量の仕方や在庫削減方法について、復習しておくこと。

授業内容

SCMの基礎知識(Ⅱ)在庫管理
在庫の基礎、理論在庫量の算定、在庫管理とBOMとの関係、及び在庫削減について学ぶ

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

4 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第1回の原価管理の講義を事前に学習しておくこと。
固定費と変動費、直接費と間接費に原価を分解して捉えること、単位当たりの変動利益や変動利益率について、復習しておくこと

授業内容

SCMの基礎知識(Ⅲ)利益管理
損益分岐点分析や製品別収益分析の理論や分析方法を学び、経営実態の「見える化」の重要性を認識すると共に、演習問題で理解を深める

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

5 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

第1回~3回迄の講義内容を事前に目を通しておくこと。
SCMとTOCやボトルネックの関係を復習しておくこと。

授業内容

SCMの理論的根拠
SCMの理論的根拠としてTOC(Theory of Constraints: 制約理論)やボトルネックを理解し、演習問題で理解を深める

6 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

SCMに関する経営的課題を自社の場合を想定して事前に考えておくこと。
SCMを適用する場合の阻害要因を考え、自社に適用する場合の対処方法を明らかにすること

授業内容

SCMの課題、アプローチ、及び評価指標とGoal
SCMに関わる経営的課題を取り上げ、解決策、及び目標設定などを学ぶ

7 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

事前に配布する資料に基づいて、各自でテーマを考え、自分なりの考察を加えた発表用資料を準備すること。
講義中に出された意見を参考に、自分の考えを整理ておくこと。

授業内容

SCMの事例研究
Industry4.0やIndustrial Internetなど”ものづくり革新”のコンセプトを理解するとともに、各自でテーマを設定し、発表して、授業で議論する

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

8 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

社内でSCM改革を行う場合、想定される阻害要因や課題/問題点などを整理しておくこと。
社内改革の場合、業務プロセス全体の視点での目標設定や、アプローチ、及び、情報の共有化などの重要性を確認しておくこと。

授業内容

SCMの社内改革(Ⅰ)組織・業務プロセス設計
在庫削減プロジェクトを取り上げ、目的、ゴール、アプローチ、組織設計、及び業務プロセス設計などの分析・設計手法と導入方法、注意すべきポイントを学ぶ

9 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

社内でSCM改革を行う場合、想定される阻害要因や課題/問題点などを整理しておくこと。
社内改革の場合、業務プロセス全体の視点での目標設定や、アプローチ、及び、情報の共有化などの重要性を確認しておくこと。

授業内容

SCMの社内改革(Ⅱ)情報システム構築
収益改善プロジェクトを取り上げ、現状分析(「見える化」の手法)や課題の整理方法(イシュー分析)、As-ISからTo-Beへのプロセス改革の進め方、情報システム(SCMパッケージの導入)構築などを学ぶ

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

10 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

SCMに関して、求められる人物像を事前にイメージしておくこと。
自分にとって、組織横断的に且つ経営的枠組みを自ら作れる人物となるために必要なことを整理しておくこと

授業内容

人材育成
「5つの機能:研究開発、製造、販売、物流、経営管理」の企業内研修資料を活用して、組織横断的で且つ経営的枠組みを自ら作れる人材の育成を目指す

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

11 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

問題意識を持って参加するために、需要予測に関する課題を事前に自分なりに整理しておくこと。
プロセス管理の重要性と情報の共有化、横串のマネジメントなどを関連付けて復習しておくこと。

授業内容

SCMの基礎知識(Ⅳ)需要予測・販売管理
需要予測の目的、需要予測モデルと精度向上策、需要予測システムの導入、需要予測と販売計画、販売管理の構成要素、プロセス管理の重要性を学ぶ 

課題有無

課題フィードバック方法

個別フィードバック

12 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

調達・生産管理に関する課題を事前に自分なりに整理しておくこと。
MRPの考え方、サプライヤー管理の仕方について、特に復習しておくこと。

授業内容

SCMの基礎知識(Ⅴ)調達・生産管理
調達・生産管理の基礎(MRP、BOM含む)、販売計画と調達・生産計画との整合性、サプライヤー管理とその事例を通して、サプライヤーの選定、育成、及びマネジメント方法、Win-Winの関係構築を学ぶ

13 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

これまで学んだ講義資料を復習し、SCMに関する経営課題を整理しておくこと。
経営課題の「見える化」で学んだ手法を、様々なテーマに適用して、実践で使えるようにポイントを確認しておくこと。

授業内容

SCMの「見える化」効果
開発・設計~受注~調達・生産~物流~修理・リサイクル~顧客管理(料金回収を含む)の一連のSCM業務プロセスにおいて、特に、経営課題の「見える化」や製品開発分野での「見える化」を学ぶ

14 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

中小企業のグローバル展開に関する課題を事前に整理・イメージしておくこと。また、事前に配布する資料をよく読んでおくこと。
グローバルSCMとSCMの違いを理解すること。

授業内容

SCMのグローバル展開(GSCM)
自動車業界のグローバル展開の事例から、グローバルサプライチェーンが必要とされる経営的背景を理解した上で、グローバルSCM構築上のポイント(例えば、需要情報の収集、調達・生産との情報共有化、コラボレーションの進め方、製品開発とSCM活動の同期化、租税回避・移転価格の問題など)を学ぶ

15 回

予習・復習時間

4時間

予習・復習

グローバル開発が求められる背景を、前回のグローバル展開と合わせて関連付け、問題意識を持つこと。
製品開発プロセスにSCMのキー要素をビルトインすることを復習しておくこと。

授業内容

グローバル開発と調達・生産プロセス(グローバルSCM)の連携
アジア・新興国市場の成長に伴い、各国・各地域での製品ニーズの把握と低価格戦略が必要とされる背景を理解し、開発・調達・生産の3機能連携を学ぶ。特に製品開発プロセスにSCM活動で必要となる要素をビルトインする方法、需給調整の意思決定プロセス、顧客の声を活かすスパイラル開発などを学ぶ

授業方法

パワーポイント資料を使った講義を中心に、Q&A討議を組み合わせて実施する。提出した宿題(作文や演習問題、レポート提出など)の解答は講義のはじめに必ず確認する

テキスト

毎回、パワーポイント資料を作成・配布する

参考図書

原 吉伸著 「導入 サプライチェーン・マネジメント」 ダイヤモンド社 1999 ISBN 978-4478372562
加登 豊・山本 浩二著 「原価計算の知識」 日本経済新聞社 1996 ISBN 978-4532107376
平野 裕之著 「在庫管理の実際」 日本経済新聞社 1991 ISBN 978-4532104481
佐藤 知一+山崎 誠著 「BOM/部品表入門」 日本能率協会マネジメントセンター 2005 ISBN 978-4820742685
高田 直芳著 「ほんとうにわかる 管理会計&戦略会計」 PHP研究所 2004 ISBN 978-4569635903

成績評価

評価の視点
評価
ウェイト
備考

宿題を全て提出していること。

40 %

宿題は計7回。演習問題や作文、レポート提出などのパターンがある。

課題の質

30 %

宿題の回答が(演習問題の場合)正解で、(作文やレポート提出の場合)クオリティーが高いこと。

授業への参画姿勢

30 %

受講姿勢が積極的で、講義中も前向きな発言が多いこと。単純な質疑応答、意見発言・提案、だけでなく、講義内容やテーマに関する提案も評価に取り入れる

合計
100%

受講生へ授業科目のアピールポイント、必要な基礎となる科目の履修や知識・スキル

特に事前の準備は必要ない。SCMの基礎知識(Ⅰ)~(Ⅴ)で原価管理、在庫管理、利益管理、需要予測・販売管理、及び調達・生産管理を講義する。但し、原価管理や在庫管理などをトータルで体系的に学習したい人は、他の講義も受講するのが望ましい。

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