経営計画の代表である経営革新計画について総合的かつ実践的な支援・助言ができる技能を修得する。加えて、企業再生の場合の手法も修得する。
中小企業・小規模事業者に対して経営革新の必要性を示唆し、経営革新計画の策定に対する助言とその実行支援ができるようになること、並びに企業再生の実行支援ができるようになることを目的とする。
中小企業経営などの経営コンサルタントを目指す院生
予習:経営革新計画を策定・実施した事例を調査しておく。
復習:経営革新が必要となる社内外の状況や類型をまとめる。また中小企業・小規模事業者自らが取り組むための要件をまとめる。
経営革新の必要性(基礎)
経営革新が必要となる状況や要因を体系的に理解する。経営環境の変化により経営革新が必要となることを示し、適時に取り組むことが重要であることを強調する。また、経営革新計画には新規性・独自性が必要となることを強調する。
予習:経営革新計画の類型とその事例を調査しておく。
復習:経営革新が必要な状況で、どんな方向の革新が有効かをまとめる。
経営革新の必要性(ケーススタディ)
受講者が関わる事業をケースにしながら、どんな環境下で経営革新に取り組むのが効果的かを討議し、効果的な経営革新計画について発表する。
予習:経営環境の変化にはどんなものがあるかを列挙しておく。
復習:経営環境の変化に気づくには日常どんな情報を収集しておくべきかをまとめる。
環境変化の発見(基礎)
経営者に内的・外的な環境変化をいかに気づかせるかを示す。環境変化を抽出するツール例も紹介する。
予習:受講者が関わる企業や業務で発生している環境変化を列挙しておく。
復習:中小企業・小規模事業者自らが環境変化に気づくにはどうしたらよいかをまとめる。
環境変化の発見(ケーススタディ)
受講者自身の環境変化を例に模擬ヒアリングを行う。その過程から中小企業・小規模事業者が自ら環境変化に気づくための要件について討議し、発表する。
予習:新たなビジネスモデルを構築する場合の手順を想定しておく。
復習:相談者の思いを引き出す有効な方法についてまとめる。
ビジネスモデル構築実務(基礎)
新規性・独自性・実現性・市場性を備えたビジネスモデルの構築について相談者の思いを引き出しながら構築する実務上のポイントを示す。
予習:受講者が関わる企業での新たなビジネスモデル案をまとめておく。
復習:ビジネスモデル案をブラッシュアップしていく時の要点をまとめる。
ビジネスモデル構築実務(ケーススタディ)
受講者自身のビジネスモデルを例題としていかにブラッシュアップしていくかを体験する。
予習:実行計画を構成する要素を列挙しておく。
復習:KPIや設備投資などとリンクした実行計画の策定手順をまとめる。
実行計画の策定(基礎)
ビジネスモデルを実現していくための実行計画の重要性と具体的な内容を示す。実行計画をKPIや設備投資などと関連づけながら策定することを強調する。
予習:ビジネスモデル案の実行に必要な要素を列挙しておく。
復習:中小企業・小規模事業者が自ら実行計画を立てる場合の要点をまとめる。
実行計画の策定(ケーススタディ)
ケースに基づいて実行計画の策定を行う。ケーススタディを基に効果的な実行計画のポイントを討議し、発表する。
予習:モニタリングに必要な要素を列挙しておく。
復習:KPIや実行状況を確認しながら課題を抽出するモニタリングの手順をまとめる。
モニタリングの実行(基礎)
実行状況をモニタリングすることの重要性を示す。モニタリングによって実行上の課題抽出と課題解決を繰り返すことが重要であることを強調する。
予習:モニタリングに中小企業診断士が参加する場合の進め方を想定しておく。
復習:モニタリングで抽出された課題の解決を支援するための要点をまとめる。
モニタリングの実行(ケーススタディ)
ケースに基づいてモニタリングの実務を疑似体験する。それによって効果的なモニタリングのポイントを討議し、発表する。
予習:経営革新計画の申請と認定の手順を調査しておく。
復習:経営革新計画の申請に必要な書類や受けられる支援策をまとめる。
経営革新計画の認定と支援策(基礎)
経営革新計画の作成・認定および認定に関連した行政の支援策を示す。経営革新計画の最大の効果は行政の支援策が利用できることではなく、社内の行動のベクトル合わせに使えることを強調する。
予習:経営革新計画の申請を支援する場合の作業を想定しておく。
復習:中小企業・小規模事業者に対する認定への気づきをどう誘導するかをまとめる。
経営革新計画の認定と支援策(ケーススタディ)
新たなビジネスモデルの案をもとに経営革新計画の申請を演習する。それを通じて中小企業・小規模事業者に対してどのような支援が有効かを討議し、発表する。
【企業再生】
予習:中小企業再生支援協議会のサイト等で、企業再生とは何かについて事前に学習しておく。
復習:中小企業再生支援協議会のサイト等で、講義に関連する情報を閲覧して理解しておく。
【企業再生】
企業再生①:講義(講義時テキスト配布)
有
全体へのフィードバック
【企業再生】
予習:再生計画の策定方法について確認しておく。
復習:グループディスカッションでの気づきを整理しておく。
【企業再生】
企業再生②:演習1(グループワーク)
【企業再生】
予習:演習ケース資料を再度読み込んでおく。
復習:グループディスカッションでの気づきを整理しておく。
【企業再生】
企業再生③:演習2(グループワーク)
【企業再生】
予習:14回と15回のグループワークでの検討結果をブラッシュアップし、発表の準備をする。
復習:グループ発表や質疑応答、講評等での気づきを整理しておく。
【企業再生】
企業再生④:演習3(グループワーク)
【革新】
基本的な事項の確認と、ケーススタディを交互に行う。ケーススタディの回では、提示したケースについてのグループ討議結果を発表する。
【企業再生】
基本的な企業再生の枠組みと方法論についての講義を行ない、その後再生支援が必要な企業のケース資料についてグループワークで分析し経営改善計画策定演習を行ないます。まとめた結果をグループ毎に発表(ロールプレイング)を行ないます。他のグループや講師からの質疑応答を通じて理解を深めます。
【革新】
毎回、講義内容あるいはグループ討議するケースを記述した資料を配布する。
【企業再生】
講義時、テキスト、参考資料、演習課題資料等を配布します。
適宜、紹介する。
グループ討議の発表内容
30 %
【革新】 グループ討議の発表内容 ケーススタディでのグループ討議の発表に対し、中小企業・小規模事業者の支援を想定し、具体的で有効な考察を含んだ内容を盛り込めたかを評価する。
グループ討議への参画度
45 %
【革新】 グループ討議への参画度 ケーススタディでのグループ討議の過程で、理論・基本思想および受講者自身のビジネス経を盛り込みながら、討議内容を深めたかを評価する。
課題レポートの内容
12 %
【企業再生】 課題レポートの内容 レポートを1回だします。テーマ、提出方法はについては第13回の講義終了時に指示します。
演習ワークでの参画度ならびに発表内容
13 %
【企業再生】 演習ワークでの経営改善案立案および発表参画度ならびに発表内容 演習ワーク(経営改善案立案)でのグループディスカッションへの積極的な参画と取りまとめ、積極的な質問、活発な意見表明、演習での取りまとめの結果の発表貢献度及び発表内容などを基に総合的に評価します。
【革新】
経営革新は中小企業・小規模事業者に対する支援の中核となるものである。計画策定だけでなくモニタリングまで一貫して支援することを想定して取り組んで欲しい。
【企業再生】
演習中心に講義展開しますので、グループワークに積極的に参画し活発なディスカッションとなるよう心がけて下さい。特に自分が、企業再生の当事者(経営者や支援コンサルタント)になったつもりで取り組んで下さい。演習結果の発表はロールプレイングで行います。
【革新】
前半は土曜日の1時限から2時限又は1時限から3時限又は1時限から4時限の連続授業で、後半は火曜日や金曜日の1時限から2時限の連続授業で行う。
【企業再生】
企業再生においては非弁行為に気をつける。中小企業診断士の担うべき領域、他の専門家(弁護士等)の担うべき領域を理解する。